日経平均株価は再び25日移動平均線(29,323円 3月8日)を下回っていますが、3月5日の下ヒゲの長い陽線をきっかけに、目先はリバウンドに期待したいところです。
RSI(9日)は32.7%(3月8日)まで低下し基調は弱いですが、直近3ヶ月間での底値ゾーンに近く、早期に反転上昇となるかどうかに注目したいところです。下向きのトレンドに変わっている10日移動平均線(29,413円 同)上に早期に浮上することが、先高期待につながる重要なポイントになります。
今週末(3月12日)は3月限のメジャーSQ算出となります。メジャーSQは相場の分岐点になることが多いと言われます。
ちなみに、直近4年間の3月のメジャーSQ前後を振り返ると、2017年と2018年は直前まで上昇基調でしたが、メジャーSQ後は下落に転じました。2019年に関してはメジャーSQ直前まで下落基調でしたが、メジャーSQ後にいったん上昇となった経緯があります。そして、2020年はコロナショックによる急落の場面で、メジャーSQ通過後の数日間で底値を形成し、3月後半には急反発となりました。
今回は直近高値からの調整が続いている局面と判断すれば、メジャーSQ後の上昇に期待できるかもしれません。
一方、2007年の高値(米住宅バブル崩壊で下落する直前の高値)や、2018年から続いた24,000円のフシは、ともに1989年高値から崩れていく過程で形成したもみ合いの中心水準です。
直近終値ベースの高値(30,467円)は、1990年4月安値(28,002円)から同年6月高値(33,192円)までの上昇の中値付近に相当し、すでに高値を付けた可能性は小さくありません。
TOPIXの直近高値は1,965ポイントです。2月9日付コラムでご案内した、1993年以降の戻り高値をつないだ上値抵抗線がどうやら、上値のネックになったようです。
日経平均株価の52週移動平均線からの上方かい離率は22.0%と、2015年以降で最高値圏にあります。上述した25日移動平均線は依然として上向き基調にあるものの、時間の経過によっては横ばい、あるいは下向きに変わる可能性が高く、それが株価の下振れリスクを高める点には注意が必要です。