東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は米国株高を受けて上昇しました。83円高の23,506円で寄り付いた日経平均は徐々に上げ幅を広げるなか10時50分頃から一段高になると11時10分過ぎに247円高の23,669円まで上昇し213円高で前場を終えました。238円高でスタートした後場の日経平均は12時40分過ぎに278円高の23,701円まで上昇し本日の高値を付けるとその後も23,600円台で推移し結局224円高の23,647円で取引を終えています。こうしたなか新興市場も高く東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均が揃って上昇し、東証マザーズ指数は連日で年初来高値を更新しています。
2.個別銘柄等
昨日の米国市場で主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2%余り上昇したことを受けて半導体製造装置関連銘柄が買われました。東京エレクトロン(8035)が3.7%高となったほか、SCREENホールディングス(7735)が8.3%高、アドバンテスト(6857)が5.4%高、ディスコ(6146)が3.8%高となりました。
また、昨日の取引終了後に上期決算を発表したイオンフィナンシャルサービス(8570)も3.4%高となりました。第1四半期は営業赤字でしたが、第2四半期に営業黒字に転じたことが好感されました。イオンファンタジー(4343)も急伸し9.8%高となりました。第1四半期に続いて第2四半期も営業赤字となりましたが、第2四半期の中国事業が経費削減に取り組んだことなどで黒字となったことが評価されました。
一方でイオン(8267)は3.4%安となりました。昨日の引け後に発表した決算で第2四半期の最終損益が第1四半期に続いて赤字となったことが嫌気されました。ベルシステム24ホールディングス(6183)も5.8%安となりました。上期決算で営業利益が前年同期比二桁増となったことから4.0%高で寄り付きましたが、年初来高値まで後16円に迫ったこともあって利益確定の売りが優勢となり下げ幅を広げました。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は224円高となりました。大統領選後まで追加の経済対策の協議を中止するように指示していたトランプ米大統領が一転して航空業界向けと中小企業への支援策を先行して成立させるように求めたことで昨日の米国市場が大幅反発となったことから日経平均も大幅高となり節目の23,500円を上回りました。日経平均は23,500円を超えてくると押し返される展開が続いていますが、こうしたなかで明日以降に昨年末の終値(23,656円)を超えて年初来でプラスに浮上することができるかがまずはポイントとなりそうです。
なお、小売企業の上期決算発表が本格化していますが本日も引け後にセブン&アイ・ホールディングス(3382)やローソン(2651)などが決算を発表する予定です。また、日本時間の21時30分には米新規失業保険申請件数の発表が予定されています。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)