【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27,772.76  ▼375.88 (10/6)
NASDAQ: 11,154.60  ▼177.88 (10/6)

1.概況

米国市場はトランプ米大統領がツイッターに大統領選後まで追加の経済対策の協議を中止するように指示したと投稿したことで経済対策の成立期待が後退し大幅反落となりました。65ドル高でスタートしたダウ平均は堅調に推移すると取引終盤に205ドル高まで上昇し高値を付けましたが、その直後にトランプ米大統領のツイートを受けて急速に上げ幅を縮めると下落に転じ下げ幅を広げる展開となりました。420ドル安まで下落する場面もあったダウ平均は結局375ドル安の27,772ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も177ポイント安の11,154ポイントとなっています。

2.経済指標等

8月の米貿易収支の赤字額は前月比5.9%増の671億ドルとなり2006年8月以来14年ぶりの大きさとなりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業を除く10業種が下げました。そのなかでも一般消費財・サービスが2%以上下落したほか、コミュニケーション・サービスも2%近く下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中28銘柄が下げました。そのなかでも2029年までの航空会社の商用機需要を下方修正したボーイング(BA)が7%近く下げたほか、アップル(AAPL)も3%近く下落しました。マイクロソフト(MSFT)とアメリカン・エキスプレス(AXP)も2%以上下げ、ホーム・デポ(HD)とメルク(MRK)、ウォルト・ディズニー(DIS)も2%近く下落しています。一方でプロクター・アンド・ギャンブル(PG)が小幅に上げ、シスコシステムズ(CSCO)は変わらずとなっています。ダウ平均構成銘柄以外では、支援策が期待されていた空運株がトランプ米大統領のツイートを受けて売られアメリカン航空グループ(AAL)が4%以上下げ、ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)も3%以上下落しました。デルタ航空(DAL)も3%近く下落しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%低い0.73%となりました。ドル円は105円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が25日移動平均線(昨日時点で23,289円)を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)