【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27,781.70  △329.04 (9/30)
NASDAQ: 11,167.51  △82.26 (9/30)

1.概況

米国市場は追加経済対策で与野党が合意するとの観測が強まり反発しました。ダウ平均は61ドル高でスタートすると大きく上げ幅を広げ午後に573ドル高まで上昇しましたが、取引終盤に急速に上げ幅を縮めると130ドル高程度まで弱含みました。しかし、引けにかけて持ち直したダウ平均は結局329ドル高の27,781ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も82ポイント高の11,167ポイントとなっています。

2.経済指標等

米ADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は74万9000人増となり市場予想を上回りました。9月の米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)も62.4と前月から上昇し市場予想を上回りました。4-6月期の米GDP確定値も年率換算で前期比31.4%減と改定値の31.7%減から上方修正され市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、ヘルスケアと金融、生活必需品が1%を超える上昇となりました。一方で資本財・サービスとエネルギーが下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はウォルト・ディズニー(DIS)とナイキ(NKE)を除く28銘柄が上げました。そのなかでもアメリカン・エキスプレス(AXP)とユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、アムジェン(AMGN)、ゴールドマン・サックス(GS)、ホーム・デポ(HD)、ウォルマート(WMT)が2%以上上昇しています。

ダウ平均構成銘柄以外では、電気トラックのニコラ(NKLA)が急伸し14%以上上げました。ゼネラル・モーターズ(GM)が株式取得を含む提携に向けた協議を継続する方針だと伝わったことが好感されました。高級衣料品のカナダ・グース・ホールディングス(GOOS)も投資判断と目標株価の引き上げを受けて8%を超える上昇となっています。一方で半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)が9-11月期の収益見通しが市場予想を下回ったことなどで7%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%高い0.68%となりました。ドル円は105円40銭台で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨日に割り込んだ25日移動平均線(23,278円)を回復できるかがポイントとなりそうです。また、本日は寄り付き前の8時50分に日銀短観が発表される予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)