【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 28,133.31 ▼159.42 ( 9/4 )
NASDAQ: 11,313.14 ▼144.97 ( 9/4 )
1.概況
先週末の米国市場は主力ハイテク株への売りが続き続落となりました。48ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に250ドル高近くまで上昇しましたが、買いが続かず下落に転じると昼前には628ドル安まで下落しました。その後午後に入って持ち直したダウ平均は取引終盤に小幅にプラスとなる場面もありましたが、引けにかけて下落に転じると結局159ドル安の28,133ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も144ポイント安の11,313ポイントとなっています。
2.経済指標等
8月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は137万1000人増となり市場予想を上回りました。また、失業率は8.4%と前月から1.8ポイント低下し市場予想を上回る改善となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、コミュニケーション・サービスが2%近く下落したほか、一般消費財・サービスと情報技術も1%以上下げています。一方で金融と資本財・サービス、素材の3業種が上げています。
4.個別銘柄動向
主力ハイテク株への売りが続くなかグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)とフェイスブック(FB)が3%近く下げたほか、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も2%以上下落しました。動画配信のネットフリックス(NFLX)も2%近く下げています。また、顧客情報管理のセールスフォース・ドットコム(CRM)が4%近く下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。
一方で長期金利の上昇を受けてJPモルガン・チェース(JPM)が2%以上上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなり、バンク・オブ・アメリカ(BAC)も3%を超える上昇となりました。
5.為替・金利等
長期金利は0.09%高い0.72%となりました。ドル円は106円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。
( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)