今夏も酷暑ですが、続くコロナ禍によりいつもと違う「特別な夏」です。
飲食業などの倒産、失業も増え、実態経済はますます深刻です。そんな中での日米株を始めとする世界の株の堅調さには違和感すら覚えます。

もちろん株式市場は先取りの世界ですから、今後の世界経済がその通り明るくなるのなら良いのですが、この状況下で「期待」というのも実体を伴っていないようで不安になります。

堅調な株式市場に「乗り遅れた」と感じたら…

予想外に速い株価の戻り、そして上昇に、乗り遅れたと感じている方も多いことでしょう。同時に前述のような不安から今さら参入できないと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

相場の世界は上がりっぱなしも下がりっぱなしもありませんので、いつかどこかでチャンスはあるものです。とは言え、バブル的に上昇した株価に対して、ここまで下がったら買うと指値をし、買えて喜んでいたらそのまま下がり続けた・・・なんていうこともあります。

特に買いたい、買わなければ、買うべき、と思い詰めてしまうとそうした状況に陥りがちです。相場と向き合うときは「木を見て森を見ず」にならないよう、俯瞰した「鳥の目」で見るようにしたいものです。

これから市場に参入する場合の確認ポイント

市場に参入する場合、焦らずに考えるべきことが3つあります。
(1)    自身の投資スタンス
(2)    リスク許容度
(3)    自身の精神状態

(1)自身の投資スタンス
長期投資派なのか短期投資派なのか。多少の上げ下げがあっても長く保有したいと思っているのか、相場のトレンドや流行りを見据えての短期売買なのか、再度落ち着いて確認しましょう。

自分自身のことなのに、投資スタイルがぶれてしまうことは多いものです。この銘柄は長期、この銘柄は長期のつもりだったけど短期で・・・とコロコロと変えてしまうと、結局相場に振り回されます。

(2)リスク許容度
前述の通り、実態経済とかけ離れている相場では特に急落する可能性もあります。堅調な相場を見ると忘れがちになりますが、リスクは高い状況であることには違いありません。そのリスクを理解して許容範囲内の投資であるかどうかを確認しましょう。同時に投資資金にそれだけの余裕があるかも確認が必要です。

(3)自身の精神状態
状況の把握、確認をしても、どうしても不安を感じる場合もあるでしょう。そんな時は「休むも相場」という格言通りに、一歩下がってしばらく様子を見ることも投資家に求められる判断です。

不安な時は少額・分散投資がオススメ

「株式市場に参入したい。でも短期売買するほど相場を見続けることは難しいし、リスクをなるべく小さくしたい」という方は少額で購入時期を分散することでリスクを低減することができます。

少額投資といえば、投資信託が一般的ですが、どうしても気になる個別銘柄があるという場合に便利なのがミニ株(単元未満株)投資です。

いずれも少しずつ買い足すことができるため、分散投資の効果から価格変動リスクの低減が期待できますし、少額から投資できるので気持ちの上でも、お財布的にも不安はずっと小さくなります。

「乗り遅れた」と焦ったり、悔しがったりせず、買おうと決めた場合は「少しずつ」という方法があることを思い出してみましょう。