【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  27,386.98   △185.46  ( 8/6 )
NASDAQ:  11,108.07   △109.67  ( 8/6 )

1.概況

米国市場は米新規失業保険申請件数の改善を好感した買いや追加の経済対策を期待した買いで続伸となりました。ダウ平均は30ドル安でスタートすると前日終値を挟んで揉み合いましたが、午後に入って買いが優勢になると取引終盤に上げ幅を広げる展開となりました。結局ダウ平均は185ドル高の27,386ドルで取引を終え5日続伸となっています。

また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も109ポイント高の11,108ポイントと7日続伸となり4日連続で史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週から24万9000件減の118万6000件となり市場予想を上回る改善となりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、コミュニケーション・サービスが2%を超える上昇となったほか、情報技術も1%以上上げました。一方でエネルギーやヘルスケアなどの4業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではアップル(AAPL)が3%以上上げ上昇率トップとなり上場来高値を更新し、ダウ平均を1銘柄で100ドル以上押し上げました。また、物言う株主が新規の買いを入れたと伝わったウォルト・ディズニー(DIS)も2%を超える上昇となり、ダウ平均構成銘柄でアップルに次ぐ上昇率となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、フェイスブック(FB)が傘下の動画共有アプリ「インスタグラム」に中国の動画投稿アプリ「TikTok」と類似したサービスを加えると発表したことで6%以上上げました。製薬大手のブリストル・マイヤーズスクイブ(BMY)も決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことで3%近く上げています。

一方で半導体メモリーのウエスタンデジタル(WDC)が決算で売上高が市場予想を下回り目標株価の引き下げも相次いだことで急落し16%余り下げています。動画配信機器のロク(ROKU)も決算で新型コロナウイルス感染拡大の影響で広告収入の回復には時間がかかるとの見方を示したことで7%近く下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い0.53%となりました。ドル円は105円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。米雇用統計の発表や3連休を控え様子見となりやすいなかで日経平均が節目の22,500円や25日移動平均線(昨日時点で22,512円)を回復できるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)