反落は1週間~1ヶ月で終了、1~3ヶ月後に高値更新

このところ、上昇傾向が続いた株や為替の反落が目立ってきた。これは、短期的な急ピッチの上昇に伴う「上がり過ぎ」の反動ということではないか。

ところで、経験的には90日MA(移動平均線)からのかい離率が示すような短期的な「上がり過ぎ」は、中長期のトレンドが上昇に向かっているケースで起こるのが基本だった。このため、「上がり過ぎ」修正後は、再び高値更新に向かう可能性が高かった。

たとえぱ、この数ヶ月の上昇が相対的に大きかった豪ドル/米ドルの場合、今回と同じように90日MA(移動平均線)からのかい離率がプラス10%前後まで拡大したのは、2004年1、11月、2009年6月、2010年10月などだった(図表参照)。

【図表】豪ドル/米ドルの90日MAからのかい離率(2000年~)
出所:リフィニティブ・データよりマネックス証券が作成

これらのケースでは、「上がり過ぎ」一巡後、豪ドル/米ドルは1週間~1ヶ月で安値を記録、そして1~3ヶ月程度でその前の高値を更新した。

さて、今のところの豪ドル/米ドルの高値は、6月10日、0.706ドル。上述のような「上がり過ぎパターン」を参考にすると、豪ドル/米ドルの反落は、遅くとも7月前半にかけて終わり、遅くとも9月にかけて、この間の高値更新に向かうといった見通しになる。