【図表1】一目均衡表ドル/円日足
出所:筆者作成

前回コメントでは各均衡表を整理し、重要変化日である4月9日からの騰落よりも、2月高値からの時間関係のほうが大事になると述べました。

実際の変動は4月9日。昨年から重視し続けた108.5円水準に位置し、二本の先行スパンと転換線に挟まれる形を見せました。
ここからの騰落は目先の方向を示唆するものとなりますが、4月13日までの下落では基準線を割らず必ずしも下げ幅が出ているとは言えない状態です。

4月13日安値は、4月9日を中心として4月6日高値からの下げ幅以上を出す下げ方ではありません。現時点での4月9日の現れ方は108円台半ばの重要性を示唆するに過ぎませんが、この観点と目先の三波動から整理できることは次の2点となります。

1.18年5月31日から217日目4月1日安値決まりを見せていることから、226日目4月14日、229日目4月17日、233日目4月23日、237日4月29日、242日目5月6日、247日目5月13日、251日目5月19日、257日目5月27日目の現れ方は大事となる。

2.4月14日は4月9日を中心として4月6日から4日、4日の時間関係にあり、3月24日からは7日、4日、7日の時間関係にある。3月24日からの下げ三波動最大時間は10日、10日の4月17日、また基準線は4月14日106.858円から4月15日107.395円、4月17日108.106円まで受動的に上げてくる。基準線割れは下げを示唆するものではあるものの、先行スパン上限106.700円は昨年6月25日安値水準であり、これを割らなければ下げも明確化しない。

したがって方向性は当面明確化しないとの判断であり、変化日、重要水準での対応を細かくせざるを得ないということになるでしょう。

これは前回コメントの段階で想定できます。2月20日からの変動は4月7日の時点でPのP波動、目先の波動の上下何れもE値達成でも中間波動にとどまることはあらかじめわかることです。

2月20日から3月9日まで13日の下げ、3月9日から3月24日まで12日の上げはいずれも昨年8月安値から今年1月17日までの上昇幅(この間103日)を大きく超えるものです。3月24日から4月1日までの下げ幅もまた、決して小さいものではありません。

現在、昨年6月25日水準を最重要視し、これを割り込む以外、方向性は明確化しないと捉えていますが、2月20日からの波乱が質的変化を見せるとすればこれもまた時間関係によるものとせざるを得ないでしょう。

2月20日起点の下げ三波動構成最大時間は24日、24日の4月24日、3月9日起点の上げ三波動構成最大時間もまた4月1日安値を割らなければ18日、18日の4月24日となります。

【図表2】
出所:筆者作成


現時点で最重要視する昨年6月25日水準(安値106.778円)は昨年8月2日実線と交わる遅行スパン106.916円水準でもあり、昨年8月2日を相場水準起点と見れば18年11月12日から19年8月2日まで188日、19年8月2日から188日目が4月24日となります。

したがって、4月24日までにモミアイ相場を逸脱する変動であるのか否かを軸として見ていくことになりますが、先に述べたように逸脱するものにはならないというのが今回の結論です。

注意すべきは4月17日以降の4月1日割れです。4月1日は昨年6月25日安値水準に見合うものであるだけに下げ幅は出る可能性があります。

その場合、3月9日安値を割らずに済むか否かが非常に重要となりますが、下げ三波動構成変化日としては17年1月3日高値から18年10月4日まで408日、18年10月4日から408日目の5月1日、18年12月13日高値から19年8月安値まで181日、19年8月安値から181日目の5月6日までの下落を考慮せざるを得ません。

週足、月足の均衡表からも4月の下落は悪化を決定づけるものですから、その点のみご注意ください。

※本文ならびにチャートの時間軸は取引日で作成しています。