新型コロナウイルス感染拡大の影響で、家計が打撃を受けています。仕事がなくなり解雇された、勤務先にて感染者が出たために営業ができない事態となったなど、やむをえず収入減の状況になっている方が増えているのです。
新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の発令などで生活が不安定になっていくこともあり、このままで大丈夫かと心配になる方もいらっしゃることでしょう。政府の支援策がありますが、対象が限定的で中間層は支援を受けたくても受けられない場合もあるでしょう。どこまでが救済となるのか、今後の状況を見守りたいと思います。
投資はBuy&Holdの時期
投資については「株価が下がっている今がチャンス」と考えて投資額を増やしている方がいる一方で、かねてから持っていた投資商品の評価損の額が大きくなり、不安になって手放してしまおうかと考える方もいるようです。もっと下がって大きな損になってしまったらどうしようと、不安になってしまうのです。
この状況が始まった頃、私のところにSNSのメッセージなどを介して「一度、売却すべきでしょうか?」「これまでの利益が全部吹っ飛びました。現時点で100万円以上の損失です」「投資で儲けようと思ったこと自体反省です」などの質問や感想、意見が毎日のように届きました。
不安であることは共感できますが、それを気にし過ぎるのも良くないのではないでしょうか。時としてグッとこらえて、保有し続けることも大切な場合があります。この苦難の時期を乗り越えると、きっと「持っていてよかった」と思える状況になることもあると思います。
少額からの積立投資を貯金と合わせてやりましょうということが、私が初心者にオススメする投資の始め方、取り組み方です。貯金と合わせ、将来に使う資金を作るためには、一時的に不安な状況が続いても、くじけずに保有し続けることが大切です。また、スポットで買い増しを検討することも選択肢の1つかもしれません。
もうしばらく大変な時期は続くと思われますが、可能な状況であるのであれば耐えて欲しいと思っています。
耐える自分を作るために、貯金を
ただ、耐えて欲しいといっても、先ほど述べたように仕事が減った、解雇された、仕事に行けないなど様々な要因で収入が減り、投資資金が最後の生活資金という方もいるかもしれません。
これまで私は、投資は、「余裕資金」でやりましょうと伝えてきました。投資は生活を守れるだけの貯金があり、それ以外の長く使わないお金で投資をすることが大原則です。ただ、今は少額から積立投資を始めるにあたって税制優遇制度などが環境として整っているので、貯金をしながら一部で投資をしましょうともお伝えしてきました。
生活を守る貯金がないと、株価が安くなっている今、投資を継続していくことも買い足していくこともできないことになってしまいます。そうならないためにも、サラリーマンの方には生活費の7.5ヶ月分以上、万が一の社会保障が少ない自営業の方は、できれば生活費の1年分以上の貯金を別に確保した上で、投資に取り組んで欲しいものです。貯金と並走で投資を始める人は、貯金をメインに取り組み、目標額まで貯金を作るようにしてください。
以上の内容に該当される方に関しては、今後また今回のような相場の急変などがあった場合には乗り切れるよう、改めてご自分のお金の状況を把握した上で、貯蓄や資産運用の方針を改めて考えるところから取り組んで欲しいと思います。