1月28日のコラムでは1月28日、29日に反発がなければ変化日2月11日、12日、あるいは2月18日までの下落を考えざるを得ないと述べました。

【図表1】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

実際の変動は1月29日までわずかに戻したものの、2月3日108.304円までの下落となっています。先行スパン割れから下げ幅が極端化しなかったことは評価できる側面がありますが、1月17日からの小さな下げ三波動構成では7日‐7日の2月4日、7日‐3日‐7日の2月6日、9日‐9日の2月10日までの下落の可能性は尚念頭に置いておかねばなりません。

注目すべきは108円半ばの相場水準です。しつこいモミアイを続けていることになりますが今週は均衡表の変化を特に意識してください。

日足基準線は2月12日まで108.971円で動きません。対して転換線は受動的に下げ、2月5日108.978円、2月6日108.783円と基準線を割り込んできます。遅行スパンもまた下落無ければ2月5日には実線との反応を試される局面、ということになります。

2月5日は長期変遷上極めて大事な変化日でもあります。現在位置からの騰落は2月11日、12日あるいは2月18日からの方向性の明確化につながる可能性を孕むものと捉えています。

今回は2月変化日と各均衡表の整理をしておきましょう。

【図表2】米ドル/円(週足)
出所:筆者作成

2月5日は2011年10月安値から2015年高値まで937日の上昇に対し2016年安値から937日目、2月11日は2012年11月9日(80円水準モミアイ放れの重要ポイント)から2016年安値まで941日に対し2016年安値から941日目となります。

また、2月18日は2017年7月高値から一巡環(676日)経過のポイントです。2019年8月安値から125日目、2016年安値からの上昇日数125日に見合うものでもあります。

これら変化日と中長期の波動変遷とのかかわりが大事であり、その意味でも2月5日からの騰落は大事といえるでしょう。

【図表3】米ドル/円(週足)
出所:筆者作成

週足基準線は2月18日変化日週まで107.362円で動きませんが、以降108.012円、3月初めには108.359円まで上昇し、先行スパン下限を上抜いてきます。転換線も108.970円で動かぬものの、1月8日を割るようなら能動的に下げていきます。

2月4日現在位置では週足遅行スパンに対する基準線108.724円、先行スパン下限108.773円がネックとなっていますが、これら水準を超えても先行スパン上限109.558円が控える形となっています。

【図表4】米ドル/円(週足・9週足)
出所:筆者作成

図表4は9週足(線チャート)となります。今週は108.594円以上で陽転する可能性はあるものの、以降109円台を大きく戻せねば陽連とはなりません。上昇相場を期待するにはかなりの条件が必要となりますが、逆に下げるケースでは陰連継続の可能性がより強調されることは注意してください。


※本文ならびにチャートの時間軸は取引日で作成しています。