1月値幅は過去4年連続で5円超

12月の米ドル/円の値幅は27日現在で1.298円にとどまっています。ではこのまま小動きが続くかといえば、それは違うかもしれません。1月の米ドル/円値幅は、実は過去4年連続で5円以上の大幅となっていたのです(図表参照)。

【図表】米ドル/円1月及び第1~2週の値幅
出所:マネックス証券ヒストリカル・データをもとに作成

今年1月は、いわゆる1月3日の「アップル・ショック」が起こったこともあり、米ドル/円の値幅は5.429円にも拡大しました。ただ米ドル/円の1月値幅は、昨年、2018年も5.084円と5円を上回り、さらに2017年は6.515円、2016年も5.713円と、「アップル・ショック」が起こった今年1月を上回っていたのです。

米ドル/円の値幅は3年連続で10円前後の小幅にとどまる見通しとなっており、「米ドル/円は小動き」が当然視されるようになっているのかもしれません。ただその一方で、「1月の米ドル/円は大相場になる」という結果も、過去4~5年続いてきました。そして、そんな「1月大相場」は、早速1月第1週から始まる可能性が高かったようです。

今年の1月第1~2週の米ドル/円値幅は、「アップル・ショック」の影響が大きく5.905円にも達しました。ただ、それ以前でも、2017年1月第1~2週の値幅は5円近くに達しており、じつは2018年までの5年間の1月第1~2週の米ドル/円値幅平均は2.984円といった具合で、新年が始まった途端に2週間で米ドル/円は3円程度動くのが「普通」といった状況が続いてきたわけです。

さて、先週末の米ドル/円は109円台半ばで引けましたが、来週末までに3円以上に値幅が拡大するなら、目一杯米ドル高方向なら112円突破、逆に目一杯米ドル安方向なら107円を割れる計算になります。どちらにしても、当面の方向性が来週までに早々と決まる可能性があるわけです。

では、当面の方向性は米ドル高・円安か、それとも米ドル安・円高か。この数ヶ月の米ドル/円は日米の株価との相関性が高い状況が続いているので、株高、リスクオンなら米ドル/円上昇、株安、リスクオフなら米ドル/円は下落方向と考えるのが基本ではないでしょうか