今日、大変尊敬している大先輩のところに、社員2名と一緒に或るご相談に伺いました。和やかにそのミーティングが終わろうとしている時、最近非常に忙しくしている私を気遣って、大先輩は社員の前で、「松本さんは今、日本で一番面倒くさい人だから」と仰いました。え?!それ日本語間違っていませんか?と云うと、大先輩は「松本さんは今、とても面倒くさい複雑なことをしているから」と云い直して下さいました。そうですよね、そう云う意味ですよね、と一同爆笑。

勢いに乗った言葉の間違いというのは、ままあることです。昔、私の先輩が街で上司と歩いていたら先方から重要人物が来て、上司が先輩を紹介して曰く、「こいつは中々切れた奴でして」。え?!これは先輩も紹介された人もはてなマークが出たようで、切れ者と云う意味なのか、キレた手の掛かると云う意味なのか、最後まで不明だったようです。

英語でもあります。現上皇陛下が天皇陛下から退位された時に、当社オフィスのあるビルのエレベーターの中の英語ニュースには、天皇の abduction と書かれていました。なんと!これは abdication の間違いです。abduction とは誘拐とか拉致と云う意味で、社内のアメリカ人は私にメッセージを送ってきて、天皇陛下も大変だねぇ、などとジョークを云ってきましたが、退位の abdication を記事は書き間違えたのでしょう。

ま、しかし、言葉は表面よりも心が大切です。今日の大先輩の、云い間違えた後のキュートな笑顔が印象的だったのでした。