75日移動平均線上で底堅い動きの日経平均
日経平均は9月19日高値(22,255円)から急速に値幅調整を強いられる局面がありましたが、75日移動平均線(21,299円、10月11日)をサポートに再び強くなってきました。先週末のSQ(10月限)算出日には25日移動平均線上を早々に回復。75日移動平均線上での底堅い動きが、上放れにつながる理想的な動きとなりました。
そこで、チャート上に形成される「窓」について考えてみたいと思います。「窓」とは、連続するローソク足の間に空間ができること。「窓」が開くとトレンドに勢いがあるという目安になります。1つのトレンドにたくさんの「窓」が入っていることがよくありますが、最終的に1つ前の「窓」をそれまでのトレンドと逆方向の動きで埋めてしまうと、ひと相場が終わるといわれます。
先週末の上昇で強気の「窓」を形成
「窓」は日足チャートでよく出現します。日経平均の8月26日安値からの上昇局面を振り返りますと、9月19日高値に至るまで5つの「窓」を形成しました。しかし、10月3日の急落で1つ前の「窓」を下落の「窓」によって埋めてしまいました。これで上昇の勢いが失速し、当面は下落幅や調整期間が拡大する可能性が高くなったわけです。
例えば、昨年1月高値からの下落相場、昨年10月高値からの下落相場、昨年12月の戻り高値からの下落相場、今年4月高値からの下落相場など、すべて上昇過程で形成した「窓」を埋めると下げが加速する動きを続けてきました。
しかし、今回は違います。先週末の上昇で前日との株価との間に強気の「マド」を形成したことに加え、10月3日の急落で形成した下落の「窓」も一気に埋め戻してしまいました。なので、10月3日の急落で形成した「窓」はダマシとなり、再び強気サインが点灯したことが考えられます。
昨年10月10日と10月11日の間の窓埋めを意識
ここから9月19日高値を上回ると、8月の安値を起点とした「N字波動(アルファベットのNのような動き)」が確認できます。一目均衡表の基本計算値を利用すると、V計算値:23,234円、N計算値:23,421円、E計算値:24,400円となります。
さらに、4月24日高値(22,362円)を上回ると、昨年12月安値を起点とした「N字波動」が確認できます。その場合、V計算値:24,614円、N計算値:23,524円、E計算値:25,776円となります。
出てきた数字の近い水準を平均すると、23,393円、24,507円などが上値メドになります。例えば、23,393円という水準は、昨年10月10日と10月11日の間の窓埋め(23,373円)を意識するメドになりそうです。