中国では2009年年初から第3世代携帯(3G)のライセンスが発行されてから、三大通信キャリアは3Gのネットワークの建設とマーケティングに大きな投資を行ってきました。その結果、2010年10月まで、中国の3Gユーザー数は合計3,863.7万人になり、前年同期比295.7%と大きく伸びています。このうち、中国移動(0941)の3Gユーザー数は合計で1,698.1万人、中国聯通(0762)は1,165.6万人、中国電信(0728)は1,000万人です。三大キャリアによる3Gネットワークの構築が大体完備してきたので、これから3Gはさらに加速的に普及していくのではないでしょうか。2011年は3Gが爆発的に成長する1年となり、中国の3Gユーザー数は2011年末までに1億人にまで拡大するとも予測されています。
また、2011年の三大通信キャリアの3G投資金額は750億~780億元になる予測です。そのうち、中国移動は約400億元、中国聯通は約200億元、中国電信は約150億~180億元投資となる見通しです。ただ、これまで電波をつなげる基地局などの基礎的ネットワークへの投資がメインでしたが、それらの整備が一段落してきたため、今後は無線信号をビルの上や地下鉄の中など、電波の通りにくいところへきちんと電波を届ける、いわゆる無線最適化への投資が拡大するのではないかと思われます。そして、3Gの普及によって、スマートフォンの販売が更に拡大するでしょう。2010年第3四半期、世界におけるスマートフォンの販売量は前年同期比95%増の8,090万台となりましたが、2011年~2014年には販売量は25億台になる予測があります。そして、2009年のスマートフォンが携帯電話市場におけるシェアは16%でしたが、2014年には45%にまで上昇する可能性があります。この流れは中国でも一緒です。実際のところ、iPHONEは中国でも大人気で、iPHONEのキャリアである中国聯通は大きく加入者を伸ばしています。 3G関連の銘柄としては、中国移動、中国聯通、中国電信の三大キャリアや、中国二大通信機器メーカーの1社である中興通訊(0763)、携帯電話の無線最適化でシェア30%のトップ企業の京信通信(2342)、中国電信と衛生通信を利用した3Gスマートフォンの開発にも乗り出している中国全通(0633)、傘下企業でスマートフォン生産を手がけている中国無線科技(2369)などがあります。