みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永です。今週も窓についての解説になります。それにしても日経平均株価は225銘柄の集合体であるにもかかわらず、窓が良くあきますね。

それではいつものように日経平均株価のチャートを見ながら確認したいと思います。

【図表1】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※埋まった窓は青色で表示、埋まっていない窓は赤色で表示

前回は「トレンドを重視して今後の売買判断に役立てたい」としましたが、その後のトレンドを見てみると、5月14日の取引時間中に安値をつけたあと、短期的なトレンドを示す5日移動平均線を上回ると同時に5日移動平均線が上向きに変化しているのが分かります。

また、この短期的なトレンドの変化によって、5月13日と14日にあけた窓(コモンギャップ)を埋める結果となりました。

ただ、5日移動平均線は上向きを続けているものの、株価は緩やかな上昇を続ける75日移動平均線に押し返されています。

そのため、5月7日と8日のあいだにあけた窓を埋めるかどうか判断が分かれるところです。5月7日と8日のあいだにあけた窓も過去の値幅の範囲内で発生していることからコモンギャップと考えられますので、75日移動平均線を上回ることができれば、25日移動平均線に接近するところまでの上昇や25日移動平均線を上回って窓を埋めることが現実味を帯びてきそうです。

一方で、75日移動平均線に押し返された状態が続き、5日移動平均線を下回ってしまうようですと、今年1月にあけた窓を埋めることも視野に入ると考えられますので注意が必要です。

今回のように5日と75日といった2本の移動平均線に挟まれた状態になりますと、どちらの移動平均線をブレイクするのか判断に迷うところですが、こうしたパターンを形成しているときは移動平均線をブレイクするまでポジションを持ったり、大きくしたりすることは控える必要があります。

また、75日移動平均線をブレイクした場合でも、下向きの25日移動平均線が控えていますので、25日移動平均線を上回ることができるかという点も考慮して売買判断を行う必要があると言えるでしょう。

少し複雑な判断になりそうですが、今後の売買判断に活かせるよう、引き続き確認していきたいと思います。