リスクは怖いもの?

投資にはリスクがつきもの!そんな言葉、聞いたことがあるのではないでしょうか。リスク・・・なんかイヤな言葉ですね。なんとなく「損」するみたいな、「怖い」ような。

実はお金の世界でいう「リスク」とは不確実性という意味です。例えば、株価が上がるかも知れない、下がるかも知れない、どうなるかわからない、このような「不確実」なことがリスクです。上がっても、下がっても「リスク」といいます。

ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターンという言葉をきいたことがある方もいらっしゃるかもしれません。例えば株式についてみてみましょう。ある会社で大ヒット商品が出て業績がよければ、株価は上昇する場合もありますが、悪いニュースが出ると、株価が急落する場合もあります。良い時、悪い時の株価のブレ幅が大きいため、個別の企業に集中して投資をするとリスクが高いと考えられる場合があります。

一方債券という「お金を貸す」行為は、ローリスク・ローリターンの典型です。お金を貸す時は「ちゃんと返すよね、いつ返してくれる?利息は」といった契約をするので、一定の金利収入が見込める一方利益も限定的、だから、ローリスク・ローリターンだと考えられます。

また、ローリスク・ハイリターンについてみてみると、リスクが無いのに高いリターンが実現する商品です。残念ながら、世の中にはそのような商品はまず存在しないと考えた方が良いでしょう。
またハイリスク・ローリターンのものに投資したい方はいらっしゃらないと思います。
つねに、自分がとれるリスクはどのくらいなのかを考えるとよいのではないでしょうか。

投資におけるリスクの考え方

前回お伝えした、上手にお金を増やすため考え方「長期・積立・分散」投資は、過去データから導き出された方法です。投資は、複数の資産クラス(投資先)に分散させるとリスクが抑えられることを過去のデータが教えてくれます。

1980年からのデータでそれぞれの資産だけをみると、日本の株式は平均リターンが4.4日本の債券は、平均リターンが4.5でした。では、ここに海外の株と債券を加えてみましょう。海外の株式は平均リターンが8.4.海外の債券の平均リターンが4.3でした。また、2000年以降の各単一年の状況を見ると各資産ごとにかなり振れ幅があるのが分かっていただけると思います。
それでは分散投資(日本株式、日本債券、海外株式、海外債券に等配分した場合)の1980年からのリターンがどうなるというと6.0となることが分かります。

資産クラス別のリターンの振れ幅
イボットソン・アソシエイツ・ジャパン株式会社のデータをもとにマネックス証券作成
資産クラス別のリターンの振れ幅の具体的な数値
イボットソン・アソシエイツ・ジャパン株式会社のデータをもとにマネックス証券作成

具体的に過去のデータをみていただくと、企業型確定拠出年金でもiDeCoでも運用商品を選ぶときの参考になるのではないかと思います。