2017年9月に、内閣府が「人生100年時代構想会議」を設置して以来、さまざまな場面で「人生100年時代」という言葉が話題にのぼるようになっています。それでは早速ですが、人生100年時代と言われる現代の実態をどれだけご存知でしょうか?クイズで確認してみましょう。何かの発見につながるかもしれません。

クイズ「なんで人生100年時代なの?」

Q1.日本国内で100歳を超えて長生きされている方はどれだけいるのでしょうか?

  1. 約1,000人
  2. 約10,000人
  3. 約70,000人

Q2.日本における「平均寿命」はどの程度まで延びていると思いますか?

  1. 男性78歳、女性80歳
  2. 男性80歳、女性86歳
  3. 男性90歳、女性95歳

Q3.自立した生活をいつまで送れるかの基準となる「健康寿命」はどの程度だと思いますか?

  1. 男性70歳、女性73歳
  2. 男性71歳、女性74歳
  3. 男性85歳、女性90歳

 

Q1.
A:3.約70,000人

内閣府によると、日本国内における100歳以上の高齢者の数は、老人福祉法が制定され1963(昭和38)年には全国で153人でしたが、1981(昭和56)年に1,000人を超え、1998(平成10)年に10,000人を超えました。2012(平成24)年には5万人を超え、2018年9月現在で69,785人(前年比+2,014人)。2018年10月時点の日本の総人口は1億2,644万人なので、比率にして0.06%。まだまだ多いとは言えないものの、その人数は着実に増えています。

ちなみに、2020年の東京オリンピックのメイン会場となる新国立競技場の収容人員は約68,000人といわれていますので、スタンドを埋め尽くしてもあふれてしまいます。そう考えるとすごい人数ですね。

 

Q2.
A:2.男性80歳、女性86歳

日本の平均寿命も延び続けており、女性の平均寿命は2050年には90歳を超える見通しです。いったい、私たちは自分が何歳まで生きると想定して人生設計すればよいのか、基準が欲しいですよね。

日本の平均寿命の推移
 
平均を基準にすれば50%の可能性なので、もう少し保守的に25%、つまり4人に1人が余命まで生きると想定してはどうでしょうか。厚生労働省が発表している平成29年簡易生命表では、男性の25.8%の方が90歳まで、女性の25.5%の方が95歳までとされています。基準のひとつとはいえ、100年時代を感じさせるデータです。

 

Q3.
A:2.男性71歳、女性74歳

さらに、「何歳まで生きるか」の基準とされる「平均寿命」とともに重要なのが、「何歳まで健康に暮らせるか=自立した生活を送れるか」の基準となる「健康寿命」。

 

2013年のデータでは、平均寿命と健康寿命の差は、男性で9.02年、女性で12.40年。

つまり、人生最後の10年前後、大半の方は程度の差はあれど、何らかの介護を受ける可能性が高いのです。

自分は生涯現役、と考えていても、データは残酷ですね。準備が必要なことを示しています。

100年時代の備えとは?

人生100年時代はまだまだ先の話とお感じなられたでしょうか?足元に迫っているとお感じになられたでしょうか?

マネックス証券では、時代はもう変わったと考えています。

では、どのように備えるか?いつまでにどれくらいの資産を準備しておく必要があるのか?とご心配になられると思います。

しかし、この質問には、万人に当てはまるような答えはありません。生活環境や将来設計は人それぞれです。そして、人生をどう楽しみたいのか?は人によって異なります。

ただ、人生を楽しむためには、貯めることを目的とするのではなく、使うことを目的にした計画が必要になります。

意識すべきは「資産寿命」

「資産寿命」とは、手元の資産を使い続けた場合にゼロとなるまでの期間です。

増やした資産も使い方を間違えればあっという間に寿命を迎えますので、使い方を計画していかなければなりません。

人生100年を支えるためには資産の寿命も延ばす必要があるということを意識して計画することが肝要です。

といっても、不安をあおるつもりはありませんし、心配しすぎる必要もありません。

長生きできるということは、使える時間が増えるということです。それだけ様々な準備期間を持てるということでもあるのです。

人生を長く楽しむために必要な準備ですから、楽しんで準備していきましょう。

「マネックス人生100年デザイン」で伝えたいこと

当連載では、様々なプロのご意見も交えつつ、「人生100年時代」を楽しくするためのお金との付き合い方のヒントを提供していきます。乞うご期待ください。