みなさんこんにちは。今週も窓についての解説になります。前回は「窓を埋める値動きになるのか、またレンジ内での値動きに変化が起こるのか注目の週となりそうです」としましたが、果たして結果は…。

【図表1】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※埋まった窓は青色で表示、埋まっていない窓は赤色で表示

チャートを見ると分かりますが、これまで埋めることができなかった昨年12月4日と5日のあいだにあけた窓を埋める結果となりました。

これは、前回指摘した200日移動平均線を上回ったことによって水準が切り上がったことが要因と考えられます。

なぜなら、下向きの200日移動平均線が前述の窓の付近に位置しているからです。移動平均線が下向きの場合、上値の抵抗になることが多いことから下向きの移動平均線を終値で上回るまでは押し返されるというのがテクニカル的な考え方になります。

そうしたなか200日移動平均線を一気に上回ったことによって、窓を埋める結果となりました。ただ、200日移動平均線を上回るにあたって再び窓をあけているのが分かります。

日経平均株価は225銘柄によって構成されている指数です。こうしてみると日経平均株価という指数は、昨年10月2日の取引時間中に高値をつけてからたくさんの窓をあけているわけですが、それだけ値動きが軽い指数と言えるのかもしれません。

なぜなら、繰り返しになりますが、商いの薄い小型株のように沢山の窓をあけているからです。
では、今回の窓はどの種類と判断されるのでしょうか。既にみなさんお分かりだと思いますが、過去の値幅の範囲内にあることからコモンギャップに分類されると思われます。

続いて今後の値動きについて考えてみたいと思います。今回発生した窓を含めると、4月16日の終値を基準として上下に埋まっていない窓があるのが分かります。どちらに位置している窓を埋める可能性が高いのでしょうか。

そこで200日移動平均線を基準にして考えてみたいと思います。仮に200日移動平均線上を維持するようですと、200日移動平均線よりも上に位置している窓を埋める可能性が高くなるのではないかと思われます。

一方、200日移動平均線を下回ってしまうようですと、200日移動平均線よりも下に位置している窓を埋める可能性が高くなるのではないでしょうか。

このように200日移動平均線を基準に考えますと、上下どちらに位置している窓を埋めやすいかの判断材料になりますので活用するようにしてください。