みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永です。いよいよ新年度入りとなり、株式市場にも変化の兆しが表れるのか注目が集まるところですが、今週も窓についての解説です。

前週は、「3月22日と25日のあいだにあけた窓を埋めるためには、まず5日と25日移動平均線の両方を上回る必要があるのです。実際に大幅反発した翌営業日の3月27日は配当落ち日となるため、5日と25日移動平均線の両方を上回るには相当なエネルギーが必要になると考えられます。また、最低でも75日移動平均線上を維持する必要もあります」としましたが、果たして結果は…。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※埋まった窓は青色で表示、埋まっていない窓は赤色で表示

上記のチャートを見ると分かりますが、前述のように5日と25日の移動平均線を上回る必要があったわけですが、3月28日に反落したところで75日移動平均線をサポートに下げ止まると、4月1日に上方向に窓をあけて一気に5日と25日移動平均線を上回って窓を埋める結果となりました。

4月1日に大きく上昇した理由は、米中の経済指標が予想を上回り、それが好感されたことにあります。それにしても計ったようにきれいに5日と25日移動平均線を上回って始まり、3月22日と25日のあいだにあけた窓を埋める結果になっているのが分かります。

こうしたなかでこのまま25日移動平均線上を維持するようですと、5日移動平均線が25日移動平均線を上回るゴールデンクロスが発生する可能性が出てきます。

仮にゴールデンクロスが発生した場合、5日移動平均線に加え25日移動平均線が上向きに変化するようですと、3月4日につけた高値に接近することが考えられそうです。

一方で今回新たにあいた窓を埋める可能性も否定できません。なぜなら、25日移動平均線が緩やかな下向きとなっているからです。

そのため、25日と5日移動平均線の両方を下回ってしまうようですと、今回あけた窓を埋めることなり、狭いレンジでの値動きが続くことが考えられ、売買タイミングを慎重に計りながらトレードする必要があると考えられるのです。

このように、窓をあけて一定のレンジ内での値動きになると同時に方向がはっきりしないときは、上限、下限となっている価格をブレイクするまで、慎重に対応するようにしたいところです。