多くの人は、「節約」を意識して暮らしているでしょう。日々使う食費や水道光熱費を意識したり、1円でも安いお店で買い物をしようとしたり。取り組む方法は違うでしょうが、皆さん無駄遣いをしたいとは思っていないはずです。

それなのに「お金が貯まる人」「お金が貯まらない人」がいるのはなぜでしょうか。その秘密は「節約の仕方」。その取り組む方法です。もしかすると、頑張って取り組んでいるその節約方法、ほとんどが逆効果となっている可能性があるのです。

節約は「継続」が難しい

「節約のために、寝る前にコンセントを全部抜いて、待機電力を節約しています」
「このスーパーのほうが10円安かったから、行ってきました」
「野菜の皮を集めて、1品料理を作りました」

このような節約、やったことがあるという人も多いかもしれません。一番取り組みやすそうな節約法、昔は雑誌などでもよく見かけました。ですが、やってみて、効果があったという人はどのくらいいるでしょうか。

もちろん、1ヶ月、2ヶ月、食費が減った、電気代が減ったという人はいるでしょう。では、今はどうでしょう?逆戻りしているのではないでしょうか。こういった方法が楽しくて、継続できているのであれば、効果のある節約法であると言えます。ですが、長年続けられなかったり、すでに挫折したというのであれば、逆効果な節約方法であったと言えるかもしれません。

安いスーパーに買い物に行っても、ついでにと余分なものを買っては意味がないでしょうし、野菜の皮を使うなどの節約料理も、おいしいと思ってレギュラーメニューにならなければ意味がないでしょう。コンセントを抜くことだって、毎日するのが大変だと思ってしまえば、中途半端に終わってしまいます。

生かすも殺すも自分次第と言えばそれまでですが、こういった継続しにくい節約はあまり意味がなかったり、かえって支出を加速する原因にすらなることがあります。

その料金で身の丈に合う使い方ができているか

先ほど例にした節約は「変動費」で、やる気やその時の欲求次第で支出額が変わってしまうような、”自分でコントロールすることが必要な支出”です。それは以前のコラム「『固定費』『変動費』効果的な節約方法と目指すべき割合」でもお伝えしました。『変動費』の継続的な節約は、よほど上手な付き合い方ができなければ難しいものです。

それならば、毎月の支出がおおむね決まっており、日々の暮らし方により支出額が上下しにくい「固定費」の節約を考えた方が、随分と楽になります。一度支出を見直し、減額ができると、その減額効果はずっと続くからです。こういった支出は、家賃や生命保険料、新聞代や通信費、お子さんの塾代、車のローンなどが挙げられます。

また、FPの家計相談の記事を見ると、多くがこういったものの節約を勧めています。しかしそれは「節約が簡単にできる」ということがわかっていて初めてできることなのです。

固定費の見直し方は、「自分の使い方が料金に見合っているか」が主です。自分の部屋を見てみると、もしかするとものがたくさんありすぎて、床が見えない状況かもしれません。そのものを置いているスペースにも、家賃がかかっています。荷物が増えたからと、快適な居住環境を求めて引っ越しを考えるのは無意味。「物」のために家賃の多くを払うのですから。

もし、片付けをして、いるもの、いらないものの選別をしていったら、広くて快適な、自分が希望する居住環境が得られるかもしれません。そうであれば、必然的にものを片付けようと思えるかもしれませんし、片付けをすると、いらない買い物が減るかもしれません。

また、スマートフォン代も、電話なんてめったに使わない人は、毎月8,000円以上払うのはばかばかしくなり格安スマホに変えたいと思うかもしれません。反対に通話がすごく多い人は、この金額で済ませられることをうれしく思えるかもしれません。

自分にとって価値があるのであれば無理に節約することはないのですが、使い方以上にお金を払っていると感じたら、自分の身の丈に合うような使い方に変えると、節約につながります。

自分仕様にできない人の節約法は、効果が薄い

さまざまな媒体から得る節約法の情報は、目先のお得さを追いかけ、継続できるか否かはその人が楽しくできるかどうか次第、というものが多いように感じます。もちろん、中には非常に有用な情報がある場合もありますが、「人ができているから私も」と飛びつくことは、決して賢くはありません。

自分なりに暮らし方、支出の仕方を振り返り、人の成功例は参考程度に捉えながら、無理なくできる節約法を考えたり、お試しで取り組んだりして、自分に合った方法を見つけることが一番大切です。

そういう意味では、人まねばかりで自分仕様にできていない節約方法は効果が薄いものです。自動的に支出を下げられる固定費の見直しとともに、自分の生活の中に自然に取り入れられる変動費の節約方法を取り入れることが、節約に成功する人のやり方なのです。