前回コラム「米ドル/円、転換線割れを危惧」では、2月22日を重視し、2018年12月25日水準の重要性が強調されている局面だけに三波動計算値を越えねば上昇相場は加速されないだろうと述べました。

2月4日から2月6日までを第二波動とする計算値は、E111.824円、N111.220円、V110.765円、NT110.616円です。1月23日から1月31日を第二波動とした計算値は、E112.324円(1月11日起点)、115.424円(1月3日起点)、N110.736円(1月11日起点)、113.926円(1月3日起点)、NT112.426円(1月3日起点)、V111.498円とあります。その中で2月26日現在、多くを達成できずという状態です。

重視した2月22日からの反動を見せなかったものの、今後も重要な変化日は続き、特に3月1日前後の相場の変化の仕方には注意が必要と考えます。

【図表1】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

3月1日は、長期的には2012年9月安値から2015年高値まで698日の上昇に対し、2016年安値から698日目という大きな三波動構成変化日となります。目先変動においては、1月3日から1月31日まで21日に対し、1月31日から21日目が2月28日、この日は12月25日相場水準起点から基本数値に準ずる47日目となっています。

【図表2】米ドル/円(週足)
出所:筆者作成

また、3月1日は1月3日安値から基本数値42日目であり、1月安値からの上昇が順調なものであっただけに特に注意が必要といえるでしょう。

各均衡表の変化に注目

今週は1月安値から9週目なので、週足均衡表は来週から受動的に上昇を続け、3月第三週には動かぬ基準線を上抜き均衡表好転となります。しかし、遅行スパンはよほど上昇力を出さねば好転できません。ここでは、均衡表上の変化が12月25日から65日目(2018年10月高値から2019年1月までの下落日数65日間)である、3月26日の週に起こることを記憶にとどめてください。

【図表3】米ドル/円(週足)
出所:筆者作成

図表4は月足均衡表となります。

月足基準線も、また3月に入れば現在の111.616円から110.034円へ受動的に下げてきます。

3月に入れば確実に現在の相場実線との反応を試されることになります。その意味でも2月28日、3月1日の表れ方は非常に大事といえます。

遅行スパンは114.952円を超えれば好転できますが、1月3日からの計算値を見ればこれが容易でないことはよくわかるでしょう。

週足、月足均衡表から見れば109円半ば割れは下げ三波動が優先されるものとなりますが、9週足の観点からみても109円半ば割れでは9陽連を期待できません。

【図表4】米ドル/円(月足)
出所:筆者作成

結論として、米ドル/円相場はやはり大きなモミアイ相場の範疇にあり、短期であってもなかなか方向性を見いだせない相場位置にあるということです。

そうであっても細かく局面は変化します。特に提示した3月の変化日には注目ください。