前回のコラム「米ドル/円の変化日を整理」では長期変遷上の変化日を再確認、1月3日陰線下ヒゲが綾であるか否かが目先大事であるわけですが1月15日現在はっきりしない状態が続いています。

重視した1月11日(2015年高値を中心として937日、937日の時間関係)から大きく動かず日足基準線と転換線に挟まれた位置にありまして、一応は下落後のモミアイの形を成していることになります。

次の変化日は1月18日(10月4日高値から76日目、2016年6月安値から668日目=2012年11月9日から2015年6月高値までの上昇668日)となりますが、目先は均衡表の受動的変化にご注目ください。

【図表1】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成


図表1は1月14日までの米ドル/円(日足)チャートとなりますが、日足基準線は1月3日安値割れ、12月13日高値超えがなければ1月18日まで109.137円で動かぬままであります。
転換線は過去9日間の半値関係ですから1月14日107.147円から1月15日106.826円まで下げるものの、1月16日108.298円、1月17日108.426円まで上昇し相場実線を確実に圧迫してくることになります。

転換線割れでは下げ三波動が優先され、下げてくる転換線を上抜けば戻りの可能性を考えてよいということになりますが、何れにしても1月18日からの方向が目先変動では大事と言えるでしょう。

ただし基準線を上抜いたとしても上値が重いことは週足、月足均衡表からも明確です。

【図表2】米ドル/円(週足)
出所:筆者作成

週足均衡表では転換線109.300円で来週まで変わらないものの、以降は下げ続けます。

2月18日週には極端に108.036円まで下げることになりますから、2月半ばまで変化せずというケースもあり得ますが、転換線を上抜いても基準線、先行スパンが細かく控えていることが分かるでしょう。

【図表3】米ドル/円(月足)
出所:筆者作成

月足均衡表もまた転換線が109.558円、この転換線は当面動きません。注目すべきは遅行スパンに対する転換線が108.756円であること、この水準は1月3日以降の相場水準である可能性は高いと言えます。

このように日足、週足、月足の各均衡表が同水準になるケースではその値段そのものを重視するということになりますが、これは変化日の一致、計算値の一致を重視することと同様に癖として身に着けてください。

さて今回は均衡表のごくごく簡単な見方の再確認を。

【図表4】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

図表4は米ドル/円日足均衡表となります。

一目均衡表は一般的にはローソク足、基準線、転換線、遅行スパン、2本の先行スパン、で成り立つチャートとなりますが、原則的には押し、戻りの限界を見るものです。

2017年3月安値までの下落ではほとんど転換線が戻りとして機能しています。

2017年3月安値から10月4日までの上昇では瞬間的に先行スパンを割り込んだ局面があるものの、ほとんどの安値が均衡表各線のいずれかで止まっていることがわかります。

まずはこの事実に慣れていただくことが大事でありますが均衡表が押し、戻りとして機能しないケースも当然あります。

その場合は目先の相場水準として機能するケースが多いということになりますが、それについては均衡表各線の簡単な説明を終えてからいたしましょう。