みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓についての解説になりますが前回を振り返ってみましょう。
前回は「3月26日と28日にあいた窓を埋めることができていないことが分かります。そのため、下向きの5日移動平均線上を維持して5日移動平均線が上向きに変化するまでは安心できない状況であるという判断が生まれてくることになります。一方で、5日移動平均線上を維持するようですと、上方向にあいた窓を埋めることも視野に入ってきそうです」としましたが果たして結果は…。
チャートを見ると分かりますが、前回指摘した下向きの5日移動平均線を10月31日に上回ると同時に5日移動平均線が上向きに変化しました。また、その後は上下の変動はありますが、上向きに変化した5日移動平均線がサポートになって反発を続け、下向きの75日移動平均線に接近するところまで上昇しているのが分かります。
さらに、この反発で前回指摘した10月24日と25日のあいだにあけた窓を埋める結果となりました。このように窓の位置と移動平均線の向きを合わせて考えることで、あいたままの窓を埋めるかどうかの判断に役立つと同時に予め予測ができることがお分かりいただけたのではないかと思います。
一方で、11月6日の終値に近い窓で埋まっていない窓が上下にあるのが分かります。ひとつは前述にもありますが3月26日と28日のあいだにあいた窓です。もうひとつは10月5日と10日のあいだにあけた窓と同10日と11日のあいだにあけた窓の合計3つの窓です。
では「株価の方向は」ということで見てみると、前述のように上向きの5日移動平均線が短期的なサポートになっていることを考えますと、このまま上方向にある窓を埋めることが考えられる反面、5日移動平均線を下回ったり、75日や25日移動平均線に押し返されたりするようならば、3月にあけた窓に接近することも視野に入ってくるのではないかと思われます。
このように上下にあけた窓を埋めるかどうかの判断として引き続き短期のトレンドである5日移動平均線が判断材料になると同時に、75日や25日といったほかの移動平均線との関係も考慮する必要がありますので、引き続き移動平均線の向きと抵抗やサポートを考慮しながら株価の方向を探る判断材料にしたいところです。