1.概況
本日の日経平均は100円高の2万2697円と上昇し3日続伸となりました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数も上昇しましたが新興市場のマザーズ指数は1.5%安と3日ぶりに反落しました。先週末と昨日の2日間でダウ平均は上昇した一方ナスダック総合指数は下落とまちまちだったことで支援材料になりにくいなか、日経平均は8円高と横ばい圏で寄り付きました。日経平均は寄り付き直後に小幅なマイナス圏に転じる場面がありましたがすぐにプラスに転じるとその後は1日を通してプラス圏で推移しました。徐々に上げ幅を広げて前場を127円高で終えた日経平均は後場寄りから一段高になると13時19分に234円高と1日の高値をつけました。引けにかけて上げ幅を縮めた日経平均は、結局100円高と3日続伸して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆5651億円となりました。東証33業種は陸運業や食料品、海運業など28業種が上昇しました。一方で石油石炭製品、鉱業、非鉄金属、機械、電気機器の5業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)や安川電機(6506)、ファナック(6954)は下落しましたが、任天堂(7974)、三菱UFJ(8306)、トヨタ自動車(7203)、ソニー(6758)、ファーストリテイリング(9983)、三井住友(8316)がいずれも上昇しました。その他材料が出たところでは、前期決算が大幅な増収増益で着地し今期予想も引き続き大幅な増収増益予想を発表した人材派遣のパソナグループ(2168)が17%超の大幅高となりました。一方で第1四半期の決算が減収減益に終わった映画会社の東宝(9602)は5%近い大幅安となっています。同じく決算発表を行った映画会社の松竹(9601)も大幅な減収減益決算が嫌気され3.4%安となりました。東宝と松竹はそれぞれ年初来安値を更新しました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は100円高と3日続伸しました。日経平均は先週木曜日と金曜日の2日間で660円以上上昇しており利益確定売りが出やすい地合でしたが、こうしたなかでしっかりと続伸できたことは好材料と言えそうです。今週は17日に行われるパウエルFRB議長の議会証言が最大の注目材料です。貿易戦争の金融政策に対する影響などについて何らかの示唆を行うかなどが注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)