東京市場まとめ
1.概況
日経平均は345円高の58,479円と続伸して取引を開始しました。前日の米国市場では、ナスダック総合株価指数が最高値を更新したことで、投資家のリスク姿勢が改善し、国内株も買いが先行しました。序盤から堅調な推移となった日経平均は、節目の59,000円を超えると、その後も勢いを落とすことなく上昇し、1,415円高の59,549円で前引けとなりました。
後場は高値圏とあって、序盤は伸び悩む場面が見られたものの、後半に上げ幅を拡大しました。15時ごろに台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング[TSM]が市場予想を上回る決算を発表したことも後押しし、15時20分に1,553円高の59,688円をつけ、ザラ場の史上最高値を更新しました。最終的に1,384円高の59,518円で終値も史上最高値を更新しました。
TOPIXは44ポイント高の3,814ポイント、新興市場では東証グロース250指数が14ポイント高の791ポイントでそれぞれ3日続伸となりました。
2.個別銘柄等
トレンドマイクロ(4704)は9.9%高の5,998円をつけ、4日続伸となる大幅高となりました。15日、読売新聞が同社は「世界トップクラスの生成AI(人工知能)技術を持つ米アンソロピックと提携すると明らかにした」と報じました。アンソロピックとの提携で、サイバーセキュリティー強化を通じた業績貢献を期待した買いが入りました。
ダイキン工業(6367)は一時13.9%高の23,065円をつけ、年初来高値を更新しました。15日、日本経済新聞は「アクティビスト(物言う株主)の米エリオット・インベストメント・マネジメントがダイキン株を約3%保有したことが15日、関係者の取材で分かった」と報じました。アクティビストによる株主提案により、更なる資本効率の改善が進むとの見方が買いを呼びました。
サイゼリヤ(7581)は3.5%安の5,240円をつけ、反落となりました。15日、外資系証券が同社の投資判断を3段階で最上位の「オーバーウエート」から真ん中の「イコールウエート」に、目標株価は7,900円から5,500円に引き下げ、これを嫌気した売りが出ました。
情報機器メーカーの沖電気工業(6703)は13.9%高の3,400円をつけ、大幅反発となりました。15日、国内証券が同社の投資判断を3段階で最上位の「バイ(買い)」、目標株価は4,200円として調査を始めたと伝わりました。同社は護衛艦や潜水艦に搭載される受動式ソナーに強みを持っており、防衛関連分野が業績をけん引するとして目標株価との乖離もあって買いが先行しました。
バイトアプリを運営するタイミー(215A)は3.4%安の1,260円をつけ、3営業日ぶりに反落となりました。利用者9人が未払い賃金を巡り、同社に対して集団訴訟を近く検討していると報じられました。報道を受けて訴訟リスクが警戒され、株価は軟調な推移となりました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は1,384円(2.4%)高の59,518円をつけ、最高値を更新しました。海外勢による株価指数先物への買いが日本株を押し上げたほか、台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング[TSM]が市場予想を上回る決算を発表したことも、高値を後押ししました。急ピッチでの上昇から、高値警戒感もくすぶります。
明日の材料には、米国でネットフリックス[NFLX]、ペプシコ[PEP]、チャールズ・シュワブ[SCHW]の決算発表があげられるほか、経済指標では米新規失業保険申請件数の発表が予定されています。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
