NYダウ: 26071.72  △53.91 (1/19)
NASDAQ: 7336.38  △40.33 (1/19)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は根強い企業業績拡大への期待から買われて反発しました。政府機関閉鎖問題への不透明感があるなか30ドル安で寄り付いたダウ平均は、すぐにプラス圏に浮上したもののしばらくは前日終値近辺での推移が続きました。その後は2万6000ドルの節目を割り込みマイナス圏での推移となる時間が長くなりましたが取引終盤にプラスに転じると結局53ドル高の2万6071ドルと高値引けで取引を終えました。ダウ平均は17日につけた史上最高値まで43ドルあまりとなっています。S&P500株価指数は12ポイント高の2,810ポイント、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は40ポイント高の7,336ポイントとなりそれぞれ史上最高値を更新しました。

2.経済指標等
1月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)は94.4ポイントと前月の95.9ポイントから低下し、市場予想(97.0ポイント)も下回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上昇し、生活必需品が1%を超える上昇となったほか、一般消費財・サービスも1%近く上昇しました。一方で公益事業とエネルギーは小幅に下げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では、証券会社が投資判断を引き上げたと伝わったナイキ(NKE)が5%近く上昇して上昇率トップとなりました。長期金利の上昇を受け、ゴールドマン・サックス(GS)も2%超上昇しました。一方で決算が冴えなかったIBM(IBM)が4%近く下げて下落率トップとなったほか、決算で赤字に転落したアメリカン・エキスプレス(AXP)も2%近く下げIBMとアメリカン・エキスプレスの2銘柄でダウ平均を60ドル近く引き下げました。また、ゼネラル・エレクトリック(GE)も下げ止まらず3%安で5日続落となりました。ゼネラル・エレクトリックは5日間で15%近く下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では、有料会員の月額料金を引き上げると発表したアマゾン・ドット・コム(AMZN)が小幅高となりました。

5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い2.66%となりました。ドル円は110円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が上昇した一方でドル円が引き続き110円台の円高水準にあること、また日本時間20日から米国の政府機関の一部閉鎖が始まったことへの警戒感もあり日経平均は小動きでのスタートが予想されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)