NYダウ: 23557.23  △8.81 (11/7)
NASDAQ: 6767.78  ▼18.65 (11/7)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は新たな買い材料に乏しく高値警戒感から利益確定の売りが出やすいなか小幅に高安まちまちとなりました。上昇して始まったダウ平均はしばらくして53ドル高まで買われましたが買いが続かず上値が伸び悩むとマイナスに転じ昼過ぎに64ドル安まで下落しました。その後下げ幅を縮めたダウ平均は引け間際にプラスに転じ結局8ドル高の23,557ドルと6日続伸となり、4日連続で史上最高値を更新して取引を終えています。一方でS&P500株価指数が0.4ポイント安の2,590ポイントと6日ぶりの反落となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も18ポイント安の6,767ポイントと3日ぶりに反落となっています。

2.経済指標等
9月の米消費者信用残高は前月比208億ドル増の3兆7879億ドルとなり市場予想を上回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、公益事業と生活必需品が1%を超える上昇となったほか、不動産も1%近く上げています。一方で金融と一般消費財・サービス、エネルギーの3業種が下げ、金融は1%を上回る下落となっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では、ダウ・デュポン(DWDP)とプロクター・アンド・ギャンブル(PG)、コカコーラ(KO)が1%を上回る上昇となったほか、ウォルト・ディズニー(DIS)も1%近く上げています。一方でJPモルガン・チェース(JPM)が2%安となり、ナイキ(NKE)とゴールドマン・サックス(GS)も1%を超える下落となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算が黒字に転じ売上高も市場予想を上回ったカナダの製薬大手バリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナル(VRX)が急伸しています。旅行予約サイトのプライスライン・グループ(PCLN)は10-12月期の業績見通しが市場予想を下回ったことで急落しています。

5.為替・金利等
長期金利は変わらずの2.31%となりました。ドル円は114円近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅に高安まちまちとなり新たな買い材料に乏しいことから本日の日本市場は下落してのスタートが予想されます。短期的な過熱感も意識されるなかで日経平均が底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)