サンプラザ中野だー!

 ちょっと前に「ビジュアル系」が流行った。日本のロックバンドの中で外見にこだわるグループをそう呼んだ。衣装やお化粧、そして音楽にも美を追求していた。やがて「外見にこだわる人々」あるいは「外見の良い人々」を指す言葉として落ち着いた。テレビに出るときに化粧をしてもらう。テレビ局専属のメイクさんにである。お化粧をしてくれる人を「メイクさん」と呼ぶ。で、局の化粧室の大きな鏡の前に座る。するとメイクさんに「どうしますか?」と聞かれる。俺が決まって答えるのは「目の周りはしなくていいです。サングラスですから」と「薄くていいです。ビジュアルで売ってないんで」である。するとメイクさんは「うふふ」と笑う。で俺は「まあ、言うなれば逆ビジュアルですよ。僕の場合」などとおどけてみせるのである。「ビジュアル系」に対しての「逆ビジュアル系」なのであるが、どうも卑下している感じが付きまとっている。いまいち前向きでないので、自分の中ですっきりしない使用感であった。言葉の使用感である。しかし、いい言葉が思いつかないまま今日まで使ってきた。が、素晴らしい言葉が思い浮かんだ。それが「インディビジュアル系」である。

 インディビジュアルとは「individual」=「個性的な・独特の」などと訳される英語である。「知っている言葉の新しい使い方」あるいは「知っている言葉に似た響きを持つ新しい言葉」。これらが流行り言葉の要素と考える。つまり「インディビジュアル系」は流行る。俺は今までいくつか言葉を作ってきた。あるいは広めてきた。「おかP語」しかり「リゾラバ」しかり、である。「大きな玉ねぎの下で」も入れておいてくれ。その俺が発信する最新語。それが「インディビジュアル系」だ。例えばイチローだ。今日は一本打った。あと2本でタイ記録となった。あきらかに独特な男である。インディビジュアル系だ。例えば松本大CEO。こちらも金融業界においてインディビジュアル系であろう。この前「生き方」を読んだばかりだが、京セラの稲盛和夫さんもその範疇に違いない。かように、インディビジュアル系は異彩を放ちつつも前向きである。世の中を変えようとする熱意にあふれているようだ。いうなれば「夢のある男たち」だろうか。もちろん女でもありだ。今思い浮かばないだけだ。

 というわけでこの言葉、俺は今日から使いまくる。みんなも使ってくれ。ただし俺が使い始めた最初の人だよ。「おかP語」はすっかり「のりP語」になっちゃったからさ。古い話だけど。

株式会社で言えば、インディビジュアル系は大化けするよね。