ドル/円の6月の月足は「陽線」となり、円安への期待を残すかたちとなりました。実は、今年のドル/円は月足の「陰線」「陽線」が、昨年と6月まで同じリズムできています(図表1)。前年12月からだと、7カ月連続して「陰陽」が同じ並びです。
「陰線」「陽線」は1/2の確率なので、意外とありそうですが、3カ月程度はあってもここまで長いのはそう滅多にあることではありません。過去を振り返ると、2001年に7月から7カ月連続で前年と同じ並びがありました。8カ月連続は2000年以降ではありません。
一方、2017年の7月の月足は「陰線」、8月も「陰線」でした。2001年のパターン同様、8カ月続かないのであれば、今年の7月は「陰線」ではなく、「陽線」になる?
「そんな見方でほんとにいいのか!」と思うぐらい、短絡的過ぎますが、複雑に考えても当たらないものは当たりません。

 

ここからは少しマニアックな話。図表2で月足チャートでみると、7月は興味深い相場展開となりそうです。理由は、現在の水準が、2015年6月に付けた125円台後半の高値を起点に、2016年12月高値を通る右肩下がりの上値抵抗線上に近いこと。つまり、そこを超えられるか、そこで頭打ちとなるかの正念場なのです。
さらに、一目均衡表では、遅行スパン(青の線)が2016年6月に99円の安値を付けた時期にあたります。当時はかなり長い「陰線」を形成しました。そして、2005年1月安値(101.67円)から2011年10月安値(75.55円)までの「82カ月」の日柄を、2011年10月安値から先に当てはめると、今年の7月になります。なので、何か大きな変化が起きやすい、と身構えていた方がよいかもしれません。