さて、今年1年間を通せば、マザーズ指数の上値余地は大きい、と年初に明言した筆者の予想は今のところ大外れ。年初からの国内の規模別株価指数のパフォーマンスを振り返ると、マザーズ指数がいちばん下げています。
しかし、ある程度の挽回が期待できるかもしれません。米国市場では小型株で構成されるラッセル2000が史上最高値を更新中。グローバル的にも小型株に目が向きやすく、国内でもマザーズやジャスダックなどの新興市場を中心に、小型株への物色が予想されます。
2013年~2017年までの5年間平均で、マザーズ市場の1日当たりの売買代金をみると、2月と3月は減少傾向、再び4月~6月に盛り上がることが多いです。中でも、6月平均は1,472億円と年間で最も売買代金が多くなる傾向があります。実際、5月に入ってからここまでの売買代金は820億円程度。仮に、過去と同じように6月に増加するとすれば、株価は上がる方向でしょう。年初に私は 2016年のパターンで2月中旬から4月後半にかけ、売買代金が増加し株価は上昇することを予想しましたが、実際、マザーズ指数は2月に急落し、4月後半にかけて低迷が続きました。その分、6月に期待したいところです。
図表の青線は、日経平均とマザーズ指数の相対指数です。上昇は日経平均が優位、低下はマザーズが優位とみます。直近、上昇が続き、日経平均が優位な局面が続いてきました。しかし、ボリンジャーバンドでみると、プラス2シグマ(緑線)に接し、頭打ち機運です。目先的には、プラス2シグマの上昇に沿って日経平均がまだ優位なのかもしれませんが、この先の低下を見込むとすれば、マザーズ指数が優位になるシナリオが想定できそうです。