日経ジャスダック平均は、5/15高値(2,152.49円)を起点に急反落となり、一時は高値からの下げ幅が2割超まで拡大する場面がありました。週足の一目均衡表上では、上昇基調の基準線(1,770円)付近を意識していったん下げ止まった公算が高いのでは?
2011年3月~2012年5月高値までの「60週」の日柄が対当する6月3週の変化週に近いタイミングでもあります。そのタイミングぴったりまで、ダメ押しが入る可能性はありますけど、売り一巡後は転換線(1,919円)に向けて反発力が試される局面です。

2011年3月安値からの上昇波動が続くためには、上昇継続パターンとされる中段もち合いにこぎつける必要があります。転換線は5週後から下げに転じる見込みですが、下げていても株価に転換線を上回る勢いがあれば、その後の株価の調整は上昇が続く基準線がサポートになりやすく、反発を通じてもち合い形成につながりやすい、と思います。

逆に、転換線まで戻れない場合、転換線の下げ転換によって株価反落に勢いが生じやすく、基準線までも下回る可能性があり、株価の二段下げに向けた調整につながりやすい。二段下げのケースは、2011年2月高値を起点とする下値支持線(①)や、2011年11月安値を起点とした下値支持線(②)上まで下げ余地が広がることになり、その後の立ち直りには相当な時間を要することになると思います。

横ばいに変化する基準線を中心にもち合い形成を維持できれば、株価の収れんを経て一段高につながるシナリオが想定されます。高値更新後は?となりますと、想定されるもち合いの最大値幅466.55円(2,152.49-1,685.94)を、その中心となりえる基準線(1,919.21円、予測値)から上げた2,385.76円処が上値メドとみます。

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一方、月足ベースでも、2004年12月安値~2006年1月高値までの上げ幅1,241.17円を2009年3月安値からの上げ幅でみた2,235.62円、1994年7月高値~1998年10月安値までの下げ幅1,391.74円を2009年3月安値からの上げ幅でみた2,386.19円処が節目ではないでしょうか。
ただ、以前にも触れた点ではありますが、2009年3月安値以降続いたじり高局面に対し、エネルギー発散後の上昇幅としてはまだ小さい。1998年以降に生じた中勢反騰相場に比べても短い印象も受けますね。

1998年以降は高値と安値を切り上げる波動が続いていますので、1990年7月高値を起点とした上値抵抗線を上回る5波動目の上昇が生じれば、過去の中勢反騰幅(1,960.93円~2,102.74円)と同値幅を2009年3月安値から当てはめた2,955.38円~3,097.19円まで上昇余地が広がることになります。2000年2月高値を起点に切り上がる上値抵抗線まで伸びる、チャート上ではよくある動きではないでしょうか。

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東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ