最近、めっきり少なくなった「相場見通し」のパネルディスカッション。でも、私が所属する日本テクニカルアナリスト協会では、この時期、毎年恒例の行事となっております。昨晩がその実施日でした。3人のパネラー(テクニカルアナリスト)をお招きし、各先生方の見通しを聞くことができます。今回も非常に参考になりました。力不足ですが、私は昨年に続き、進行役をさせていただきました。
今回の特徴は、予期せぬリスクを想定し、分散した考え方が多かったように思います。昨年の今頃はリーマンショック以降、10月安値をつけたあと幾分戻ったところでしたが、悲壮ムードがまだ漂っていたところ。そういった意味でも、いろんなケースを想定しておく傾向が多いようです。逆に昨年よりも難しい局面ですよね。そんな感じですから、私の見通しによく似たものもあり、正直安心しているところです。
あと、均衡表のN、V、E計算値などを使い分けた予測値なども出てきました。そこで今回は久しぶりに、N、V、E計算値を使って、最近の日経平均を簡単に検証・分析してみましょう。
日経平均の10月戻り高値からの日柄と値幅を簡単に検証してみました。まず、日柄ですが、10月26日高値(終値ベース)から11月11日の高値までが12日、11月11日高値からドバイショックで急落した11月27日までも12日で同じ日柄。N、V、E計算値で見た値幅面はどうでしょう。結論を言いますと、10月26日高値10362円から11月5日安値9717円までの下げ幅は645円。その下げ幅をもう一段下に伸ばす(11月5日安値9717円から645円下げた水準)と9072円になって、11月27日安値9081円とほぼ同水準になります。これは、最初に出た値幅が常に重要で、その値幅がさらに同じ方向に出現するとする考え方。E計算値といいます。
今度は11月27日を基点とした上昇局面です。11月27日安値から12月7日高値までは7日、そして12月7日高値から12月10日安値までは4日。だとすると、12月10日からは何日後が変化日候補になるでしょうか?
11月27日安値から12月10日安値までは10日(7+4-1)ですので、とりあえず12月10日安値から10日後の23日? 23日は天皇誕生日なので22日か24日でもいいでしょうね。ただ、変化日候補はそれだけではありません。私はそれ以外に30日から1月4日、12日、22日、2月2日なども変化日候補と考えています。
問題はどこまで上昇できるのか。昨日、直近の12月7日高値10167円をクリアしたからこそ、以下の予測は意味があることなのです。
11月27日安値9076円を(1)、12月7日高値10167円を(2)、12月10日安値9862円を(3)として、3つの計算値を当てはめると、N計算値10953円((2)-(1)+(3))、V計算値10472円((2)-(3)+(2))、E計算値11258円((2)-(1)+(2))となります。今後、上昇が継続するとしても、将来これら予測値でほんとうに止まることがあるのでしょうか。時折、価格を追いながらここで検証していきましょう。興味ある方は注目しておいてください。仮に目先下げたとしても、12月10日安値9862円を下回らなければ、(1)、(2)、(3)の高値・安値のポイントは同じです。
東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ
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