5月の「新月」は5日、「満月」は20日でしたが、日経平均の動きを検証してみましょう。5日は"こどもの日"で祝日でしたので7日が高値となりました。一方で、20日は高値ではなかったのですが、19日に高値をつけています。一目均衡表の概念を使った私の分析では、今月は2日と19日に変化日と出ていました。と結果論のようですが、第二十八回でその変化日を指摘していたのを確認して"よかったぁ"とホッとしているところです。

 なぜ、今月の2日と19日が変化日と予測できたのかといいますと、難しくはありません。実は特に分析したわけではなく、3月17日安値から、基本数値の「26」に続き、「33」(女性の厄年)、「42」(男性の厄年)と数えただけの話なのです。3月17日安値から「42」日目が今週の19日でした。

 また、日柄の話になって申し訳ありませんが、6月の「新月」は4日、「満月」は19日です。両日とも休日ではありませんので要注意。私の分析でも、6月19日というのは、3月17日安値から、基本数値の「65」(33に2倍して1を引いた数字)を数えて変化日であると認識しています。もっとも、その日を含んだ週は変化日の候補が多いですよ。少し難しくなるかもしれませんが、まず12月高値から3月安値までは「63」日です。「63」日というのは、12月に終値ベースで高値をつけた11日から、3月に終値べースで安値をつけた17日までの期間です。その「63」日を3月安値から将来にあてはめると、6月17日になる。また、2月27日高値から基本数値の「76」(一巡する意味)を数えると6月17日になります。さらに、8月安値から3月安値までは「141」日ですが、8月安値の次の11月安値からその「141」を数えると、6月20日になったりもします。

 変化日候補が多い週はやはり週足ベースで高値や安値を付けやすいですね。先ほどの例でいきますと6月の第3週はいずれにしても高値、安値を付けやすいということですね。例えば、先週(5月第3週)は変化日候補が多い週でした。日経平均の3月安値からの上昇は先週まで9週間続きました。「9」というと、基本数値の始まりの数字ですね。さらにローソク足で見ると、抱きの陽線(前週の陰線を上から下まで陽線でつつむような形)となっているじゃないですか。いかにも強そうに見えますが、・・・これは売りシグナルです。抱きの陽線は酒田戦法です。ローソク足だけで判断しても、米国株の大幅安の前に売却できたはず・・・。さらに究極は、売りシグナルの抱きの陽線を確認した先週末時点で、その次の週から米国株が下落することまで推測することができるかどうかです。売りシグナルがテクニカル上でたのですから、下がる理由が必ずあとから出てくるという考え方です。でも、なかなか売れないものですよね。現実的には、NYダウが火曜日から下げた瞬間に群衆心理が・・・・やっぱり私もウットコ(関西弁ですね、単なる"売っておこう"の意味)となるわけです。皮算用していた売値とは随分かい離したところで売却したのではないですか?
 さあ、6月は赤(上昇)か緑(下落)か!今年1月のセミナーでは3月に安値を付けたあと、6月に高値と予測したのですが、1月安値、3月安値ときて、6月変化日にトリプルボトムの最後の安値があるとすると、予測は大ハズレということになります。でも、この先、6月変化日まで更に上昇を続けることもあるかもしれません。テクニカル指標の一部に過熱感はあるかもしれませんが、逆張り指標である、投資家や市場関係者の弱気センチメントからは、かすかな買いシグナルを発しているような・・・気もします。

 来週の29日はオンラインセミナーで「モメンタム指標の簡単な見方」についてお話する機会をいただいているのですが、その前に、前回4月セミナーでやりました「一目均衡表」の中で使った日経平均の資料を基に、その日柄のあたりを簡単に説明させていただきます。

(株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ 東野幸利)