昨日はオフィスに缶詰状態のまま、仕事が深夜まで続きました。それから軽く食べに行き、丑時頃にタクシーで帰りました。車から降りてふと空を見上げると、薄い雲に見え隠れする綺麗な月が見えました。「あっ、今日は十三夜ではないか?」 朝起きてから調べてみると、やはり昨日は旧暦の9月13日。十三夜、豆名月、栗名月などと呼ばれる、晩秋の名月でした。
中秋の名月・十五夜と、後の月・十三夜は同じ場所から両方見るべきものであり、片方だけのお月見は「片月見」といって忌み嫌われたそうですが、私は辛うじて全くの片月見になることを免れたのでした。十五夜は厳密には一晩早く欧州で飛行機の窓から、十三夜はやはり厳密には一日遅く東京で、それぞれ見ることができました。
後の月というと伊藤左千夫の「野菊の墓」が有名ですが、どこかセンチメンタルな感じがします。しかし完璧ではないにしても、両方の月を見ることが出来たので、いいことが起きることを願いたいと思います。