天災が続いています。被災地・被災者の方々には心から御見舞い申し上げます。
ところで、このような天災が経済にどのような影響があるか、ちょっと考えてみました。

まず最初に思うのは、天災による被害の規模は経済全体から見ると限定的なものであり、その大小の関係から影響はないだろう、という考え方です。しかし大規模な地震等であれば、限定的とも言えなくなりますし、そもそも「限定的」ではあっても、それなりに影響はある筈です。するとこの考え方は今一つ論理的でないと思われます。

次に考えられるのは、天災は或る一定の周期によって来ることが分かっており、その被害の期待値は予め経済に織り込み済みであり、動揺といった波はあるものの、基本的には(少なくとも中長期的な意味では)経済に影響はないだろうという考え方です。常に天災によって何かが失われることを先回りして経済は認識していて、天災のない世界の経済価値から、天災用の損失引き当てを控除したものがそもそもの経済規模であり、天災が起きることは、経済の観点からは引き当てを取り崩すことであり、結果として経済には影響は与えない−という考え方です。この考え方は筋が通っているように思います。

しかし天災が起きると、動揺から、或いは不透明感から、リスク感覚が上昇します。実際のリスクは、例えば地震の場合には一旦起きればその後の発生確率は当面下がりますから、逆に下がっている可能性もありますが、感覚的なリスクは上昇する訳です。その結果、一時的に経済にも影響が出る、もしくは影響があるように見えて、少なくとも株式市場等は、感覚的リスクの上昇から売られることになるのだと思います。

天災との取り組みは、人類の歴史でしょう。上に述べた引き当てを増やさないで、我々の生活と経済を守っていく方法をみんなで考えていくべきですね。