事実は小説よりも奇なり。最近の紙上を賑わしていることは、正にそのような感があります。ダイエーが独自再建案を一転断念し、再生機構に支援要請。既に二回の金融支援を受けている会社が、どうしてここまで周囲の圧力に抗して粘ることが可能であったのか。今回こそ本格的な再建となれば、まして外資系がスポンサーとして多く名乗りを上げている中で、株主責任の追及は流石に行われると思うのですが、その行方は五里霧中です。また、西武鉄道の件も驚きです。久保利英明弁護士は「株式会社の体をなしていない」とコメントしたそうですが、これら二社がオーナーである球団がパ・リーグのプレーオフをし、そのパ・リーグに新規参入しようとするライブドアと楽天は、その事業継続性についてプロ野球組織から今日審査を受けている。何とも不思議な話です。巨人軍にまつわる話も、その真偽は定かではありませんが、やはり不可解です。大きな力を持った勢力が旧体制となり、その現実と記憶のギャップが巨大化する。そこまではよくある話です。問題はそのギャップを継続的に埋める仕組みがあるか否かです。開いたギャップは、岩盤の歪みが突然元に戻る時に地震を起こすように、市場や社会の混乱要因となります。今回の群発性地震の行く末を暫くは観察したいと思います。