フィリピンのアロヨ大統領の話で、一つとても印象的なことがあります。テロを含め、国内が大きく乱れる中で、女性の大統領として国を統率してきた訳ですから、並々ならぬ苦労があった、そして今もあることは想像に難くありません。彼女が言うには、そういう厳しい時に、リーダーシップはベストを目指しがちであるが、それは却って良くないと言うのです。ベストを目指しても環境が厳しければ達成できる確率は低い。しかも失敗すれば落胆もする。信頼も失う。ベターを目指せばどんな環境下でも達成できるだろうし、そうしていく中で自信も生まれ、やがて結果としてベストになっていくと。よくある処世術的な内容といえばそれまでですが、精神状態を安定して前向きに維持することは、大きなことを達成する為には極めて重要な要素です。ベストよりベターを。私もなるべくそう心掛けるようにしています。