東京市場まとめ

1.概況

日経平均は379円高の62,569円と反発して取引を開始しました。前日の米国市場ではハイテク株を中心に買いが優勢となり、日本市場も人工知能(AI)・半導体関連銘柄が上昇しました。堅調に推移した日経平均は10時15分に63,684円をつけ、この日の高値を記録しました。前引けは1,191円高の63,381円となりました。

後場は急ピッチで上昇した反動もあり、伸び悩みました。一進一退に推移した日経平均は最終的に、1,078円高の63,268円で大引けとなりました。

TOPIXは24ポイント高の3,997ポイントで続伸、新興市場では東証グロース250指数が20ポイント高の784ポイントで3日続伸となりました。

2.個別銘柄等

アドバンテスト(6857)は9.0%高の33,860円をつけ、4営業日ぶりとなる大幅反発となりました。26日、AI開発の米アンソロピックが、新規株式公開(IPO)に向けた目論見書を公開しました。ここまで軟調に推移する展開が多かったAI・半導体銘柄でしたが、目論見書の公開を受けて、前日の米国市場で半導体株が上昇し、国内でも半導体銘柄に見直し買いが入りました。

三菱地所(8802)は4.0%安の3,780円をつけ、3営業日ぶりに反落しました。26日、日本経済新聞は、東京都千代田区が同社傘下の「三菱地所レジデンスなどに対し、同区内で計画する分譲マンションについて5年間の転売禁止を要請する」と報じました。これにより、マンション販売の減速が業績に影響するとの懸念が売りを呼びました。

第一三共(4568)は8.2%安の2,594.5円をつけ、大幅反落となりました。26日、米ブリストル・マイヤーズ[BMY]と米バイオ企業のシスティミューンが、開発中のがん治療薬候補「イザロンタマブ・ブレンギテカン」の臨床試験(治験)で良好な結果を示したと発表しました。同じく抗がん剤を手掛ける同社には、競争激化を懸念した売りが優勢となりました。

レゾナック・ホールディングス(4004)は4.3%高の12,195円をつけ、4営業日ぶりに反発しました。27日、米運用大手キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメントが同社株を買い増し、筆頭株主になったと発表しました。保有割合は15.44%と公表されており、中長期での業績成長を期待する買いが入りました。

早稲田アカデミー(4718)は一時11.6%高の2,831円をつけ、年初来高値を更新しました。26日、2027年3月期(今期)当期純利益が前期比24%増の30億円を見込むと発表しました。従来予想から3億円の上方修正となり、年間配当予想を85円と従来予想から10円引き上げたことも買い材料となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は1.7%高で4営業日ぶりに反発しました。米アンソロピックの上場に向けた動きが、ここまで売り基調であったAI・半導体銘柄への資金流入を呼びました。

明日に向けて、内外の主力銘柄における決算発表に注目です。国内では本日引け後発表の信越化学工業(4063)、中外製薬(4519)、カプコン(9697)など、今晩の米国ではコカ・コーラ[KO]、ペイパル・ホールディングス[PYPL]、ビザ[V]などが決算発表を予定しています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)