8月18日の下落と同じサインが過去にも出現
8月に入ってからの日経平均は、前回のコラム「8月反騰体制は整ったのか?移動平均線とモメンタムの観点から注視すべきポイント」で指摘したように25日移動平均線上を維持したことに加え、上向きの5日移動平均線上も維持したことから、株価水準を切り上げる展開となりました。
また、5日移動平均線上を維持したため、2025年10月31日の終値と2026年2月27日の終値を結んだトレンドラインを上回り、戻りを試す展開となりました。しかし、8月18日には値幅を伴う急落が発生して、一気にトレンドラインと5日移動平均線を下回る結果となりました。
そこで注目されるのが、過去にもトレンドライン上を回復した後に急落している点です。5月15日に発生した急落の時もトレンドライン上で推移していましたが、明確に上抜けることができなかったため、5月15日にトレンドラインを下回ると、5日移動平均線も一気に下回り、1,244円安となりました。当時は、この日の下落を受けて5日移動平均線が上向きから下向きに変化しています。
一方、今回8月18日の下落では下落幅はさらに大きくなりましたが、5日移動平均線は緩やかな上昇を続けているのが分かります。ただ、8月19日以降、5日移動平均線を下回った状態が続くようだと、5日移動平均線が下向きに変化し、5月15日以降の値動きと同様に25日移動平均線に接近する可能性が考えられます。
※移動平均線の期間は5日(青線)、25日(赤線)、75日(グレー線)で設定
※出来高はプライム市場
※モメンタムの期間は10日(青線)で設定し、モメンタムの3日移動平均線(赤線)も表示
8月4日と8月5日の間にあけた窓埋めに注意が必要
新たな窓埋めという注意点も生じています。今回の下落で、8月12日と13日の間にあいた窓を埋めていますが、7月29日に安値をつけてからの反発の間、もう1つ窓があいており、その窓は埋まっていないのです。
その窓とは、8月4日と8月5日の間にあけた窓で、これらの窓は、過去の値幅の範囲内で発生していることから、コモンギャップ(=普通の窓)と考えられます。そのため、仮に25日と75日移動平均線を下回って戻せなくなるようだと、この窓を埋める水準まで下落することが考えられるため、警戒が必要です。
モメンタムにも「逆行現象」のシグナルが発生
上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムでは、8月17日に注意すべきシグナルである「逆行現象」が生じました。この日、日経平均は戻り高値を更新し、終値で69,000円台に乗せましたが、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が下向きに変化しており、まさに逆行現象が発生したのです。
この逆行現象が発生した翌日8月18日、トレンドラインを下回って始まったことで上昇の勢いがなくなり、5日移動平均線を下回ったあと取引終了にかけて売り物に押され、大幅安になったのではないかと考えられます。
今後の展開は仮に2本線の低下が続き、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインに接近したり下回ったりするようであれば、株価も25日移動平均線付近まで下落したり、割り込んだりすることが考えられます。
さらに、0ラインを割り込むようなことになれば、8月4日と5日にあけた窓を埋めるとともに7月29日につけた安値に接近することが視野に入ります。決算発表が一巡して手掛かり材料が乏しいところだけに、チャートから得られる情報を見逃さないようにして、売買判断に役立てましょう。
