軟調な株式市場が続いています。小泉内閣の誕生と共に、変化に対する期待感から一旦2割近く上がった相場は、既に元の位置にまで戻ってしまいました。構造改革に伴って、いろいろなもの(人・ビジネス・資金など、全てのもの)が現在ある場所から外されて新しい場所に再配置されるでしょう。しかもそれは同時ではなく、暫くの間宙に浮くこともあるかも知れません。あらゆる類いの資産が、現代に適った形で最適に再配置され、再び成長力を持つようになる為のプロセスです。効率を上げる為のITの導入や、あらゆる仕組み・組織の中でのいわゆる「中抜き」は、将来的にサービスの価値の向上に繋がりますが、短期的にはデフレの効果があります。これらの現象は「Jカーブ効果」としてよく知られています。今の苦しみは、将来の成長の為です。
「株式」の投資ホライズンは本来かなり長く、「J」の短期的な沈みこみはその期間より短い筈です。構造改革を推進し、その実行を支えるのは、政治家や政府やマスコミだけでなく、市場参加者もやはりある意味で重要な当事者だと思います。