車の運動性能などを考える時に、サスペンションにぶら下がっている部分の重量、即ちばね下重量をなるべく低く抑えようとします。エンジンの出力とタイヤの摩擦力が一定であれば、ばね下の10キロもシートの重さの10キロも関係ないように思えますが、実際には運動性能に与える影響は大きく違います。これは例えば10キロのリュックサックを背負ってもかろうじて走ることは可能でしょうが、5キロの鉄下駄を両足に履いて走ることはまず不可能であろうことを想像すると良く分かります。不勉強なので間違っているかも知れませんが、これは慣性モーメントの問題でしょう。このように同じモノでもそれがある場所によって全体に与える影響は大きく変わり得ます。機械だけでなく、人や資金の配分などにも同じことが言えるでしょうね。