モトリーフール米国本社 – 2026年3月24日 投稿記事より

中東情勢の緊迫化に伴い、テクノロジーセクターなどの優良株の株価が下落

恐怖が株式市場を支配すると、投資家はまず売り、その後で理由を考える傾向があります。イランで続いている戦争はいくつかの理由で懸念材料となっていますが、多くの優良株が広範な売りの流れに巻き込まれており、とりわけテクノロジーセクターでその傾向が顕著となっています。

ブロードコム[AVGO]は、2025年末の高値から概ね25%下落しています。同社の株価の相対力指数(RSI)は39まで低下しており、これは2025年4月にトランプ米大統領の関税発表で市場がパニックに陥った時以来の水準です。言い換えれば、ブロードコムの株式は「売られ過ぎ」であると言えるでしょう。このレポ―トでは、ブロードコムの株式が将来的に反発するかどうかの材料を確認していきます

AIチップのリーダー企業であるブロードコム、カスタムAIシリコンが強力な成長要因に

ブロードコムは、特定の顧客向けに設計された専用チップであるAI ASICの分野でリーダー企業となっています。同社の顧客には、アルファベット[GOOGL]、メタ・プラットフォームズ[META]、オープンAI(非上場)、アンソロピック(非上場)などが名を連ねています。エヌビディア[NVDA] の優位がすぐに揺らぐわけではありませんが、これらの大手AI企業は、すべてのAIチップを一社だけに依存することを望んでいません。

ブロードコムはもともとネットワークチップによって、AI分野に関わっていましたが、現在はカスタムシリコンにおける勢いが、今後の大きな成長ドライバとなっています。

同社のAIチップ事業の総売上高は、2025年に200億ドルという堅調な数字を記録しました。さらに、複数のカスタムチップの開発計画を加速させる中で、経営陣は2027年にAIチップ事業の売上高を1,000億ドルに拡大することを目標としており、わずか2年で5倍の増加を見込んでいます。

投資家はどれほどの上昇余地を見込めるのか

今後数ヶ月にわたってブロードコムが決算を発表し、理想的にはその成長軌道への自信を改めて示すことができれば、投資家はこの銘柄の魅力的になっているバリュエーションに再び注目することになるでしょう。

CNNがまとめたウォール街のアナリスト54人の目標株価によると、ブロードコム株の目標株価は中央値で470ドルとなっています。これは足元の株価からおよそ51%の上昇余地を示しています。同社のカスタムシリコン事業に何らかの問題が起きない限り、アナリストが目標株価を引き下げる可能性は低いでしょう。

現在、アナリストは今後3~5年間にわたり、ブロードコムの利益が年平均48%で成長するとみています。これは、AIチップ売上高の急増が見込まれていることを踏まえると、妥当な予測と考えられます。予想利益のわずか28倍で取引されているこの株式は、今後期待される成長を考えると割安だと感じられます。

この銘柄の成功を確証することはできませんが、ブロードコム株価のRSIのようなテクニカル指標がファンダメンタルズ要因と一致して株式が「売られ過ぎ」であることを示唆していることを考慮するとブロードコムのAIチップ事業の急成長がより明確になってくれば、足元の下落局面から力強く反発する展開が期待されるでしょう。

免責事項と開示事項  記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Justin Popeは、アルファベットの株式を保有しています。モトリーフール米国本社は、アルファベット、メタ・プラットフォームズおよびエヌビディアの株式を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社はブロードコムを推奨しています。モトリーフールは情報開示方針を定めています。