【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,641.97  ▼195.74 (9/5)
NASDAQ: 14,020.95  ▼10.86 (9/5)

1.概況

米国市場は原油高によるインフレ懸念や長期金利の上昇が重石となり下落しました。5ドル高でスタートしたダウ平均は直後に33ドル高まで上昇しました。しかし、伸び悩むとマイナスに転じ昼過ぎには150ドル安余りまで下落しました。その後一旦下げ渋りましたが、引けにかけてさらに下げ幅を広げると引け間際に202ドル安まで下落し結局195ドル安の34,641ドルで取引を終え反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も10ポイント安の14,020ポイントと続落となりました。

2.経済指標等

7月の米製造業受注は前月比2.1%減となりましたが市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、素材が2%近く下落したほか、資本財・サービスと公益事業も1%以上下げています。一方でエネルギーと情報技術、コミュニケーション・サービスの3業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではマイクロソフト[MSFT]が1%を超える上昇となり、シェブロン[CVX]も原油価格の上昇を受けて1%以上上げました。一方でウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]が3%近く下げ、メルク[MRK]も2%余り下落しました。ナイキ[NKE]とダウ[DOW]も2%近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株が堅調で、なかでもテスラ[TSLA]が中国製の電気自動車(EV)の8月の販売台数が前年同月比で9%増となったと伝わったことから4%を上回る上昇となりました。また、ネットフリックス[NFLX]も2%高となり、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]も1%以上上げています。さらにS&P500株価指数への採用が決まった民泊仲介のエアビーアンドビー[ABNB]と投資会社のブラックストーン[BX]が高く、エアビーアンドビーが7%を超える上昇となり、ブラックストーンも3%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.08%高い4.26%となりました。こうしたなかドル円はさらに円安となり147円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は円安を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)