【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,463.69  ▼36.97 (8/21)
NASDAQ: 13,497.59  △206.81 (8/21)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は長期金利の上昇が重石となり反落となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数はハイテク株に値ごろ感からの買いが入り5日ぶりに反発となりました。30ドル高でスタートしたダウ平均はまもなくしてマイナスに転じると昼前に252ドル安まで下落しましたが、午後に入って持ち直すと取引終盤にはプラスに転じました。しかし、上値は重く伸び悩むと引けにかけてマイナスとなり結局36ドル安の34,463ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が30ポイント高の4,399ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も206ポイント高の13,497ポイントとなっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や生活必需品、エネルギーなどの6業種が下げました。一方で情報技術や一般消費財・サービス、コミュニケーション・サービスなどの5業種が上げ、情報技術が2%を超える上昇となったほか、一般消費財・サービスも1%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではハイテク株に買いが入るなかセールスフォース[CRM]が2%余り上げたほか、マイクロソフト[MSFT]とインテル[INTC]も1%以上上昇しました。一方でジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]が3%近く下げ、ナイキ[NKE]とホーム・デポ[HD]も1%以上下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では、目標株価の引き上げを受けて画像処理半導体のエヌビディア[NVDA]が8%を超える上昇となりました。他の半導体株にも買いが波及しブロードコム[AVGO]が4%以上上げ、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]も2%を上回る上昇となりました。半導体製造装置株も高くアプライド・マテリアルズ[AMAT]が4%以上上げ、KLA[KLAC]とラム・リサーチ[LRCX]も2%を超える上昇となっています。また、主力ハイテク株も堅調で、なかでもテスラ[TSLA]が7%以上上げ、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]も2%を超える上昇となりました。電動トラックのニコラ[NKLA]はリコールを理由に2023年12月期の出荷目標を達成できない可能性があると発表したことで急落し23%近く下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.09%高い4.34%となりました。ドル円は146円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場でハイテク株が買われた流れを受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)