日経平均は底堅さを堅持

2月相場が終了しました。米国株式市場の不安定な動きに屈することなく、日経平均は底堅さを堅持しました。

先週末2月24日は22日の下げで開けたチャート上の窓を早々に埋め戻し、下げを否定するような値動きとなりました。もし、2月22日の下げがダマシであるならば、ダマシの倍返し、短期的には上方向に勢いがつく可能性も高いのではないでしょうか。

2月の業種別ランキング、当面はバリュー株への物色が続くか

さて、2月27日現在、2月の月間ベースの業種別ランキングでは、上位に「海運」、「鉄鋼」、「ゴム製品」、下位に「空運」、「精密機器」、「サービス」と続きます。

昨今の物色の流行りは、PBR(株価純資産倍率)が1倍割れのバリュー株(割安株)物色です。東証が「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議の論点整理」と題する資料の中で、PBRが継続的に1倍を割れている企業に対し、改善に向けた方針や具体的な取組みなどの開示を求めていくべきと示したことで、企業側による収益性の拡大、増配や自社株買い・消却などの株主還元、M&Aなどを通じた株価対策への思惑が投資家の注目を集めています。

当面はPBR1倍割れのバリュー株への物色は続くことが予想されますが、短期的には過熱感も指摘されます。日銀金融政策決定会合や米2月雇用統計の発表が来週に控えており、直近買われたバリュー株は上値が重くなるタイミングでしょう。

中国の製造業PMIの改善継続や、米10年債利回りの上昇一服がみられれば、先週末2月24日同様、電機や機械など景気敏感系グロース株への見直し買いに向かう場面も予想されます。

米1月個人消費支出 (PCE)でインフレ指標の高止まりを受け、米長期金利(米10年債利回り)は一時3.97%台まで上昇する場面がありました。なお、米10年債利回りは、2月は一本調子で上昇しています。概ね、月ごとに上昇と低下のリズムが続いており、3月は上昇が一服するのか注目したいところです。