東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は小幅に反発しました。24円安の27,752円で寄り付いた日経平均は直後に77円安の27,700円を付けた後9時40分前に76円高の27,854円を付けるなど先週末の終値を挟んで上下80円程度で揉み合うと30円高の27,808円で前場を終えました。15円安の27,762円でスタートした後場の日経平均も直後に27円安の27,750円を付けた後大引け間際に51円高の27,828円を付けるなど先週末の終値を挟んで小幅に揉み合うと結局42円高の27,820円で取引を終えています。
一方でTOPIXが小幅に下落となったうえ、新興株も安く東証マザーズ指数が下落となっています。
2.個別銘柄等
サイゼリヤ(7581)が3.6%高となりました。新型コロナウイルス感染拡大を受けた外出制限がなく旺盛な外食需要が継続していることなどから11月の既存店売上高が前年同月比で10.0%増と高い伸びとなったことで大幅高となりました。カジュアル衣料大手のアダストリア(2685)も一時2.6%高となりました。ニット類の販売好調や自社ECサイトのプロモーション効果で11月の既存店売上高が前年同月比で2.9%増と9ヶ月連続でのプラスとなったことを好感した買いが入りました。
しかし、朝方の買い一巡後に上げ幅を縮めると小幅に下げて取引を終えています。オフィス家具やコンピューター商社大手の内田洋行(8057)も4.3%高となりました。第1四半期の営業利益は販管費の増加もあり前年同期比で22.2%減となりましたが、通期予想に対する進捗率が31.2%となったことで業績の上振れを期待した買いが入りました。
また、目標株価の引き上げを受けて買われたのが安川電機(6506)やほっかほっか亭を展開するハークスレイ(7561)で、安川電機が3.1%高となったほか、ハークスレイも11.7%高となり年初来高値を更新しています。
一方で調剤薬局大手のアインホールディングス(9627)が6.3%安となりました。新型コロナウイルス感染対策の行動制限がなかったことで女性向けドラッグストアの「アインズ&トルぺ」の業績が回復したことなどから上期の営業利益は前年同期比で17.5%増となりましたが、会社計画に届かなかったことで業績の下振れを警戒した売りが出ました。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は42円高となりました。先週末の米国市場が小幅に高安まちまちとなったこともあり一日を通して先週末の終値を挟んで小幅に揉み合い方向感に欠ける展開になると小幅に上昇して取引を終えました。
今週は来週に米消費者物価指数(CPI)の発表や米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えるだけに積極的に動きにくく、材料に乏しいと本日のように様子見になりやすいといえます。したがってこうしたなかで明日は買いが優勢となった場合には本日に上値を押さえられた25日移動平均線(27,863円)を超えることができるかが、反対に売りが優勢となった場合には先週末にサポートとなった75日移動平均線(27,636円)を維持できるかがポイントとなりそうです。
なお、日本時間の6日の午前0時に11月の米ISM非製造業景況感指数が発表される予定です。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)