ユニオン・パシフィック(UNP)決算:1株利益は3.19ドルで市場予想を上回る

ユニオン・パシフィックは、北米最大の民間鉄道会社である。ネブラスカ州オマハに本社を置く。鉄道網は米国西部の3分の2を網羅し総延長距離は3万マイルを超える。

石炭、工業製品、インターモーダル貨物、農産物、化学製品や自動車などの輸送事業により、年間売上高はおよそ220億ドル(2021年度)に上る。

メキシコの鉄道会社フェロメックスの株式の約4分の1を保有しており、メキシコ間の輸送事業が売上高の約10%を占めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月―9月期)実績

★売上高・・・前年同期比18%増の65.66億ドル(市場予想は64.19億ドル)

★1株当たり利益(調整済み)・・・3.19ドル(市場予想は3.05ドル)

売上高、調整済みEPSとも予想を上回った。18%増収、18%増益。22年度通期ベースの稼働率ガイダンスは60%と、当初予想(58%)から引き上げ、予想(58.5%)を上回った。同カーロード成長率ガイダンスを3%増までと、従来予想(4-5%増)から引き下げた。65億ドルの自社株買戻し計画も公表。

今後の株価見通し

予想を上回る決算内容だった。

フリーポート・マクモラン(FCX)決算:1株利益は0.26ドルで市場予想を上回る

フリーポート・マクモランは、国際的な鉱山会社である。銅、金、モリブデンの確認と推定の埋蔵量(リザーブ)を有する地理的に多様な資産を運営している。

資産ポートフォリオには、インドネシアのグラスベルグ鉱物地区、アリゾナ州の大規模モレンシ鉱物地区やペルーのセロ・ベルデ鉱山などの北米および南米の鉱山がある。銅の販売から主要な収益を得ている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月―9月期)実績

★売上高・・・前年同期比18%減の50.03億ドル(市場予想は50.25億ドル)

★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・0.26ドル(市場予想は0.25ドル)

売上高は予想を下回り、調整済みEPSは上回った。金生産量と販売量も予想を上回った。18%減収、72%減益。22年度通期ベースの銅販売量ガイダンスを据え置いた。金販売量ガイダンスを引き上げ、予想を上回った。

今後の株価見通し

貴金属価格に左右される展開が続くが底堅い展開となろう。

ニューコア(NUE)決算:1株利益は6.50ドルで市場予想を下回る

ニューコアは、鉄鋼および鉄鋼製品の製造会社である。また、製鋼所で使用される直接還元鉄も生産している。自社あるいは他社が製造した鉄鋼・鉄鋼製品を売買する国際トレーディング・販売事業も展開している。事業は、製鋼部門と鉄鋼製品部門、原料部門で構成され、このうち製鋼部門から最大の収益が生み出されている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月―9月期)実績

★売上高・・・前年同期比2%増の105.01億ドル(市場予想は102.18億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・6.50ドル(市場予想は6.69ドル)

売上高は予想を上回り、調整済みEPSは下回った。2%増収、21%減益。

今後の株価見通し

115ドルを底に値固めの動きとなっている。

ダナハー(DHR)決算:1株利益は2.56ドルで市場予想を上回る

ダナハーは、不動産投資会社であったが、1984年に産業重視の製造会社となった。2016年のフォーティブの分社化を含む一連の合併、買収、売却を通じて、現在、ライフサイエンス、診断、環境・応用ソリューションの3部門で科学的な器具および消耗品の製造に主に焦点を当てている。

2019年後半には、歯科事業を新規株式公開で分社化した。2020年初頭に買収したGEのバイオファーマ事業(現在のCytiva)はライフサイエンス部門に組み入れられた。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月―9月期)実績

★売上高・・・前年同期比6%増の76.63億ドル(市場予想は71.61億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.56ドル(市場予想は2.24ドル)

売上高、調整済みEPSとも予想を上回った。主要部門の売上高は全て予想を上回った。フリーキャッシュフロー、営業キャッシュフローともに予想を下回った。続く第4四半期コア売上高成長率ガイダンスは一桁台後半、22年度通期ベースのコア売上高成長率ガイダンスも一桁台後半と、従来予想を据え置いた。

今後の株価見通し

当面株価は下値模索となろう。