2022年4月1日から成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。また、今年度より高校の学習指導要領の家庭科の中で「資産形成」が追加となったこともありお金に関する知識や判断など金融リテラシーを早期から身につけることが求められています。マネックス証券は、かねてから金融リテラシーの向上に力を入れており、その一環として東京証券取引所(スクールマネ部!)とともに、高校生を対象にしたお金の課外授業を開催しました。
高校生だからこそできる「自分への投資」、お金の勉強の重要性
2022年8月3日、東京証券取引所内にある東証アローズの特設会場にて開催された特別授業には抽選で選ばれた16名が現地会場から、オンライン申込者がライブ配信で参加しました。「Z世代が知っておきたいマネーリテラシー」と題された第一部では東京証券取引所(以下、東証)の金融リテラシーサポート部 調査役 吉田貴弘氏と、マネックス証券 マーケット・アナリスト兼インベストメント・アドバイザー 益嶋裕が登壇しました
吉田氏は株式会社や上場企業の数などについてもクイズ形式で出題し、参加者がその場で回答しながら学んでいきました。
マネックス証券の益嶋は、冒頭で勉強すること、本を読むこと、大切な友だちを作ること…など高校生の今だからこそできる、「自分への投資」の重要性について語りました。
次に100万円の元本が200万円になるのに必要な年数や複利の考え方、リスクとリターン、投資にかかるコストなどを説明。企業の業績と株価の連動性についての話では、参加者も興味津々で聞き入っていました。また、最近よく目にするニュースを題材に未成年が巻き込まれがちなお金に関するトラブルについても、分かりやすく説明しました。リターンばかりを強調するものは詐欺の可能性が高いことや、詐欺にだまされないためにもお金の勉強が大切であることなどを伝えました。
第一部の最後では、人々が投資というかたちで企業を応援することによって、企業はさらに良い商品やサービスを世の中に生み出すことに貢献でき、好循環につながると話しました。こうした話から、参加者はお金や経済の仕組みは遠い世界のものではなく、自分たちの暮らしと地続きであることを学びました。
※第一部を抜粋した動画を本ページの最後でご紹介しています。
将来につながる時間投資の考え方
第二部では、特別講師として謎解きクリエーターの松丸亮吾氏が登場。東証アローズに設置された「チッカー」と呼ばれるリング型の株式表示システム上に、謎解きが表示されるという東証開設以来、初の試みが披露されました。回転式チッカーは2021年、21年ぶりに従来の3色文字表示の電光掲示板からフルカラーLEDのチッカーに一新。「松丸亮吾さん、ようこそ東証へ」という文字が鮮やかに表示され、松丸氏も興奮を隠せない様子でした。
そして、松丸氏が考えた謎解きがスタート。回転するチッカー上の文字や数字に隠された6文字の言葉を見つけるというもので、ひらめいた参加者は、スマートフォンを使って正面のスライドに表示されたQRコードを読み取り、回答。隠された6つの文字は、「ラ」「イ」「フ」「プ」「ラ」「ン」で、答えは「ライフプラン」でした。
謎解きに続いて、松丸氏は「高校生のとき、自分が持っているもので一番価値が高いものは時間です」と述べながら、将来につながる時間投資について話しました。「自分が好きなことを分析して極めることは、圧倒的に習得度が高くコスパがいい」「好きなことを掛け合わせることで、レア度が上がる」「勉強も1つの投資。好成績は就職のための最初のパスポート」など、自分の経験をもとに得た考え方を紹介。参加者は皆、静かに耳を傾けていました。
東証アローズ見学ツアー、貴重な史料などで学ぶ体験
第三部では東証内の見学ツアーが行われました。ニューヨーク・ロンドン・香港と並び、世界的な金融センターである東証は、一般の人が入館できる金融取引所として貴重な体験が楽しめます。(※通常は一般見学が可能ですが、現在、新型コロナウイルス感染症予防の観点より、公開規制がかかる場合があります。詳細は東証のウェブサイトをご確認ください)
今回の会場となった「東証アローズ」は、かつて株式売買立会場のあった跡地に設置された情報提供スペースです。施設の1階では、証券市場に関する貴重な史料も展示されています。中2階は、上場セレモニーなどが行われる「オープン・プラット・ホーム」があり、参加者は2階フロアにつながる回廊からテレビでよく目にする直径17メートルのガラスシリンダーで覆われたマーケットセンターを一望することができました。
今後もマネックス証券はウェブコンテンツやセミナー、イベント等を通じて、子どもや学生の金融リテラシーの向上をサポートしていきたいと考えています。
「Z世代が知っておきたいマネーリテラシー」動画解説
第一部の解説動画を一部抜粋してお届けします。ぜひご覧ください。
前編:そもそもリテラシーとは?
中編:複利のパワーと投資の大原則
後編:株式投資のお話と投資の社会的意義