円安は139円処まで弾みがつくか

円安が進行しています。確かに、7月に入ってからの米ドル/円は20日移動平均線上で煮詰まっていて、上か下かに放れるタイミングだったのでしょう。

2021年に米ドル/円は年足ローソク足で2015年高値を起点とした右下がりの下降トレンドラインを上抜ける円安転換サインが点灯しました。2022年はセオリー通り円安に弾みがつく展開となっています。

さらに、下降トレンドラインの起点となった2015年高値を上回ったことで、中期目線では2011年の安値1ドル=75.55円を起点とした円安波動を確認したことになります。

1998年につけた147円台は現時点ではまだ距離がありますが、足元で137円台をつけてきたことで、次の短期的なメドは139円処(2015年6月高値125.84円から2016年6月安値99円までの円高幅に対する1.5倍返し)とみられます。

トヨタ自動車株は冴えない動き

一方、円安メリットがあるトヨタ自動車株(以下、T株)(7203)の動きが冴えません。年足チャートなどでざっくり大局観をみると、米ドル/円とT株は概ね陰線(年初よりも年末の方が円高・米ドル安)や陽線(年初よりも年末の方が円安・米ドル高)の方向性が連動しています。

上述したように、2021年に円安転換サインが点灯、T株も2015年の高値を更新して2007年高値も上回る長期の買いサインが点灯しました。

米ドル/円とトヨタ自動車の値動き、投資妙味は高いとみるか

そのような中、最近の米ドル/円とT株の値動きの相関性(似たよう動きをするかどうかを表す指標)に注目しました。

例えば、両者の9週ベースの相関係数をみると、現在は「負の相関」になっています。7月8日現在、「−0.20」です。相関係数は、一般的に「+1 」に近ければ近いほど「強い正の相関がある」、「−1 」に近ければ近いほど「強い負の相関がある」、「0」 に近いほど「ほとんど相関がない」と判断します。

大局では同じ方向を向いていても、週間ベースなどではズレが生じることは相場の世界ではよくあることです。

米ドル/円とT株の相関は2015年以降をみると、上限は「+1」に近く、下限は「−0.72~−0.24」となります。プラスとマイナスの間を繰り返し動いているわけですが、6月17日の週に「−0.35」をつけた後は3週続けて上昇し始めている点に注目です。「−0.35」が「負の相関」の底であれば、今度は「+1」に近づいていく展開も予想されます。

2022年後半、年の締めに向けて、今の強烈な円安の方向性にT株がキャッチアップすることを想定した場合、4月以降で保ち合いが続くT株には投資妙味が高い、と判断を下せる時期にきているような気がします。